健やかなる時も病める時も、男はいつだって唐揚げが食べたい。衣をサクッと嚙み切ればあふれ出す肉汁。そのハーモニーを聞くだけで、たとえ腕が上がらないほど疲れていたとしても3ポイントシュートを打つことができる。静かにしろい、この音が……俺を蘇らせる。何度でもよ。

そんな唐揚げの中でも、極上のハーモニーを響かせている店を発見したのでお伝えしたい。場所はJR水道橋駅徒歩5分ほど、その名も『うちそば』……そう、そば屋である

・瞬間、心惹かれて

ウマいそば屋を求めて色んな街を放浪する「立ちそば放浪記」。水道橋に良いそば屋があるという評判を聞いてやってきたのがこの店だ。当初、私(中澤)はかき揚げそばなどの王道を食べるつもりだったのだが、店の前のメニュー看板で珍しいメニューがあることに気づいた。

それが「唐揚げそば(税込490円)」である。珍しいと言っても、ある店にはあるという感じのメニューだが、私が心惹かれたのは写真での唐揚げの大きさ。明らかにゲンコツくらいありそうなサイズのから揚げが「ドカン!」と2つも乗っている。

・注文してみた

これは、唐揚げが大きいのか器が小さいのかどっちだ? 気になったので、入店し注文することに。食券を購入してカウンターに渡すと、待つことなく「唐揚げそば」が登場。器は全然小さくない。ということは……

唐揚げデッケェェェエエエ! つゆの海に唐揚げ大陸が形成されている!! こんなところに新大陸があったなんて……コロンブスもビックリだ。さっそく食べてみよう。サクッ!

ジュンジュワ~……。ハッ! あふれ出す肉汁に一瞬気を失ってしまった。ジューシーで柔らかく、鶏のうま味がガッチリ閉じ込められていてマジウマい。

・そばつゆと唐揚げのハーモニー

特筆すべきは、つゆが衣に染み込んでおり、噛む度に衣からもコクのある甘めの味が染み出すところ。そのつゆと肉汁のハーモニーは「見事」のひと言。

もちろん、評判になるだけあってそばもかなりのものだ。輝くように美しい細麺のそばにはコシがあり、のど越しが爽やか。王道のそばメニューも絶対ウマいだろこれ。

・自信を持ってオススメ

それを裏付けるように、満員御礼の店内では「かき揚げそば(税込440円)」や「もりそば(税込290円)」の注文も多い。っていうか、「唐揚げそば」を注文しているのは私だけだった

だがしかし、唐揚げがここまでつゆにマッチしている「唐揚げそば」は珍しく、私としては今一度オススメしておきたい。唐揚げ好きなら、このそば屋独特の味を体験してみてくれ。

・今回紹介した店舗の情報

店名 うちそば
住所 東京都千代田区西神田2−4−9
営業時間 平日7:00~21:00 / 土・祝11:00~15:00
定休日 日曜日

Report:立ちそば評論家・中澤星児
Photo:Rocketnews24.

▼あえての「唐揚げそば」