2016年、大きな物議を醸したブログ「日本死ね」をご記憶の方は多いに違いない。言葉遣いは決して褒められたものではないが、これを発端に待機児童問題に大きな注目が集まったことは事実である。1つの投稿をきっかけに、社会的なうねりが生まれた稀有な事例といえるだろう。

あれから約1年、今にわかに注目されているブログが『PTA早くなくなれ、なくしてしまえ』である。抽選でPTA役員に選ばれてしまった親の切実な叫びが赤裸々につづられており、ネットを中心に波紋を呼んでいる。

・生々しい声

「はてな匿名ダイアリー」に投稿された『PTA早くなくなれ、なくしてしまえ』は、先述の通り、抽選でPTA役員に選ばれてしまった親と思われる人物による投稿だ。そこには多くの人が感じていたハズの疑問や憤りが、生々しく綴られている。以下でポイントを整理しよう。

・PTA集まりの日に仕事を休めないと言ったら「みんなやってきたことなのになんでできないんだ」だと言われる
みんな同じライフスタイルではない。専業主婦基準の平日日中なんて無理
・職場に「今日、PTAの役員会議があるから休ませてください」っていったらクビにされそうな空気
・仕事休んでまでやらないといけないPTAの集まりの仕事ってなに?
・ベルマークとかペットボトルのキャップ集め……などなど非効率極まりないものが多すぎる
・PTAはただの雑用係。学校にいいように使われてるだけ。しかも金まで払ってる
「PTA加入は任意」とか言いながら怖さを感じるほどの強制
・PTAの役員なんかやりたくないから、みんな押し付け合ってる
・PTA役員を引き受けるとストレスMAX。やらない人を批判する
・こんなに、みんながいやがる集まりになんの意味があるのか?
昭和からやってきたことがそのまま受け継がれている。時代に合ってない

少々長くなってしまったが、上記はほんの一部である。全文をご覧になりたい方は、公開中の『PTA早くなくなれ、なくしてしまえ』をご覧いただきたい。

そもそもPTAとは保護者と教職員によるボランティア団体のことで、「任意加入」であることが最大の特徴だ。だがしかし、任意加入であるにもかかわらず、実際は今回ご紹介した「くじ引き」のように、半ば強制的な加入も後を絶たないようだ。

無論、PTAが存在することでメリットも生まれていることだろう。だが何より、専業主婦が大半を占めた時代と現代では社会環境が全く違う。終戦直後に定められた制度をそのまま運用すること自体に無理があるのではなかろうか? 

くしくも、千葉県で起きた女児殺害事件で逮捕されたのがPTA会長だったことが、日本中に衝撃を与えている今。PTAのありかたそのものを考える時期が来ているのかもしれない。

参照元:はてな匿名ダイアリー「PTA早くなくなれ、なくしてしまえ」
執筆:P.K.サンジュン