家庭ほど機密度の高い閉じた社会はない。家庭の中で何が行われていても、外面さえ取り繕われていれば、他人が知る術なんてないのである。まして、近所付き合いが希薄になっていると言われる現代ではなおさらだ。

WEB雑誌『チャンピオンクロス』で新たに連載が開始した「酔うと化け物になる父がつらい」は、作者である菊池真理子さんの育った家庭を描いたノンフィクションエッセイマンガ。父はアル中、母は新興宗教……崩壊していく家族は「衝撃」のひと言だった。

・アル中の父

2017年4月18日、第1話が公開されたこのマンガ。その内容は突き刺さってくるような衝撃に満ちている。

「人生最初の記憶は、酔っている父に顔をむちゃくちゃに撫でられて起こされたこと。次の記憶はお花見で、大声でがなる父と必死で止める自分。記憶の中の父はいつも酔っている。さらに、母は新興宗教を信じており、朝は30分、夜は1時間の勤行(仏前に読経などをすること)が日課……」

そんな家族の様子が、このマンガでは赤裸々に描かれている。

・岡崎京子さんのような鋭さ

そして、転がる石のように崩壊を続ける第1話で待っているのは衝撃のラスト。詳細な内容については『チャンピオンクロス』をご覧いただきたい。

それにしても、サラっとしたタッチでナイフのようにエグってくるところは、『ヘルタースケルター』などを描いたマンガ家・岡崎京子さんを彷彿とさせる。そして、注目すべきはこのマンガがまだ第1話であること。この先には一体どういう展開が待ち構えているのか。ちなみに、次回更新は5月2日。期待せずにはいられない。

参照元:チャンピオンクロス、Twitter @marikosano_o
執筆:中澤星児

▼衝撃のノンフィクション