あなたは「コックリさん」をご存じだろうか? 漢字にすると「狐狗狸」さんと書き、読んで字の如くキツネの霊を呼び寄せ、様々なお告げを聞く儀式である。1970年代には日本中で大流行し、社会現象にもなったという。

都市伝説的な噂話では「精神が崩壊した」「キツネに憑りつかれてしまった」などと聞くが、そもそもコックリさんはマジで誰でも召喚できるものなのだろうか? 今回は男性3名でコックリさんをガチ検証してみたのでご覧いただきたい。

・特に信じていない

私、P.K.サンジュン自身は、小学生の頃などに「そういえば誰かがやってたかな?」くらいの記憶しかなく、特別コックリさんを信じていない。極めてポップに「来るんだったらやってみたい☆」と思っている程度である。

なので、コックリさんの詳しいルールを知らないが、様々な意見を統合すると、コックリさんは以下のように進行するらしい。

・コックリさんの手順

1: 五十音や、はい・いいえ、鳥居が書かれた紙と10円玉を用意する。
2: 鳥居に10円玉を置き「コックリさん、コックリさん、どうぞおいで下さい。おいでになられましたら “はい” へお進み下さい」と召喚の儀を行う。
3: 質問をする。1問ごとに鳥居に戻ってもらう。
4: 最後に「コックリさん、コックリさん、どうぞお戻り下さい」と返還の儀を行い、「ありがとうございました」とお礼をする。

──ざっと以上だが、いくつか注意点もあるらしいので、記載しておこう。

・コックリさんの注意点

1: 1人でやってはいけない
2: ふざけ半分でやってはいけない
3: 怖がったり、不安定な精神状態でやってはいけない
4: 10円玉から手を離してはいけない
5: もしコックリさんが帰ってくれない場合、帰ってくれるまでお願いしなくてはいけない

少々、大げさな気もするが、あくまで霊を召喚する神聖な儀式なので決め事も多いのだろう。というわけで、上述したポイントを守りつつ、いよいよコックリさんを開始することにした。メンバーは私を含め3名……果たしてコックリさんを召喚できるのだろうか?

さっそく、テーブルを囲み10円玉に手を添える。力を入れずに、軽く触れるくらいでいいらしい。そしていよいよ……。

「コックリさん、コックリさん、どうぞおいで下さい。おいでになられましたら “はい” へお進み下さい」

「コックリさん、コックリさん、どうぞおいで下さい。おいでになられましたら “はい” へお進み下さい」

「コックリさん、コックリさん、どうぞおいで下さい。おいでになられましたら “はい” へお進み下さい」

「コックリさん、コックリさん、どうぞおいで下さい。おいでになられましたら “はい” へお進み下さい」

「コックリさん、コックリさん、どうぞおいで下さい。おいでになられましたら “はい” へお進み下さい」


ピ……ピクリともしねぇぇぇえええええええ! 全然来ないじゃないかコックリさん!! お忙しいのでしょうかコックリさんッ!! それともおっさん3人のところには「行く価値なし」と判断されてしまったのだろうか? そりゃないぜコックリさーーーーん!

ならばというわけで、キツネが好むとされる油揚げを用意。「きつねうどん」「おいなりさん」、さらには供え物の大定番「大福」まで用意すれば完璧だろう。色々聞きたいことがあるんです、どうぞおいで下さいませコックリさん……!

というわけで再び召喚の儀を開始。

「コックリさん、コックリさん、どうぞおいで下さい。おいでになられましたら “はい” へお進み下さい」

「コックリさん、コックリさん、どうぞおいで下さい。おいでになられましたら “はい” へお進み下さい」

「コックリさん、コックリさん、どうぞおいで下さい。おいでになられましたら “はい” へお進み下さい」

「コックリさん、コックリさん、どうぞおいで下さい。おいでになられましたら “はい” へお進み下さい」



30分ほど粘ってみたものの、結果としてこの日はついにコックリさんがおいでになることはなかった。本来ならば召喚後のコックリさんをご紹介したかったが、これもガチで検証した結果……致し方あるまい。なお、使用した紙は48つに破り捨て、10円玉もすぐに使わなくてはならないという。

メンバーが悪かったのか、それともタイミングが悪かったのか? 真相は不明だが、実際にコックリさんが来るところはぜひ見てみたい。個人的にはさらなる研究を重ね、いずれリベンジするつもりだ。

Report:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.
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