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スパ(Supa)! 扶桑社の『週刊SPA!』のことではなくて、マサイの言葉、すなわち「マー語」で「こんにちは」って意味な。その一方、「ジャンボ!」って言葉も知ってるかな? こちらはケニアの公用語「スワヒリ語」での「こんにちは」だな。

てな感じで、今回お届けしたいお話は、マサイ族も住んでるケニアの話題。しかも役立つ豆知識……を、マサイ族の戦士・ルカではなく、その相棒のオレ、ゴー(羽鳥)が教えちゃおうカナ〜と思ってる。題して「ケニアには住所がない」だ。知ってたかな?

・ケニアのド田舎に発送

オレがこの衝撃的な事実を知ったのは、まさしくケニアのド田舎アンボセリに住む、マサイ族のルカに対して、2015年の福袋でゲットした格安スマホを送ってやろうと思った時だった。どんだけド田舎なのかは、数々の写真集を見れば分かるだろう。

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・何度聞いてもP.O.Box

ルカに住所を聞いても、返ってくるのは「P.O.Box」から始まる私書箱の番号のみ。最初は「オレのことを疑ってるのかな?」と思ってた。もしくは「詐欺かな?」と思ってた。だから何度も聞き返したけど、やっぱり私書箱しか教えてくれない。

なぜ何度も聞き返したのかというと、送り先が私書箱だと国際郵便のEMSをはじめ、FedExとか、有名どころの配送業者が使えないんだ。ちゃんとした「アドレス(住所)」がないと受け付けてくれないんだよ。でも、彼は私書箱しか教えてこない。

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そのうちオレもイライラしてきて、チャットで「てめえフザケんな! 私書箱だとEMSとか使えないんだよコラ!! 住所よこせコラ!」と英語でブチギレたんだけど、ルカもルカで「これが住所だコラ!」とか「これしかねえんだよコラ!」と応戦。

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しかも私書箱の送り先をよく見ると、なにやら「学校」になっていて、名前もルカじゃない。よって「てめえ、かの有名な郵便詐欺『ナイジェリアの手紙』をオレに対して仕掛けようと思ってんのか? いい度胸だコラ!」とオレはさらにブチギレだ。

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一方のルカは「詐欺じゃねえ!! オレの弟は学校の先生なんだよ! んでもって、マサイの村には私書箱すらねえから、弟の学校宛に送ってもらおうとしてるだけ! ていうか、この国は発送中の盗難も多いんだよ!! でも学校なら安心だろコラ!!」と。

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なんだかもう埒(らち)があかないので、オレのナイロビでの相棒「チャオス(職業:ドライバー)」に、チャットでケニアの住所問題について聞いてみると……

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チャオス「ああ、ケニアには、いわゆるそういう “アドレス(住所)” は無いよ。公共機関ですら、発送先は私書箱だよ。もちろんウチも私書箱さ」

──しかも!

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チャオス「たとえば店とかの名刺に書いてある住所も、ストリート(通り)の名前と、このへんだよ、ってくらいで」

──とのこと。ためしに在ケニア日本大使館の住所を見てみると……

「Embassy of Japan Mara Road, Upper Hill Nairobi Kenya」

と、こんだけ。たしかに意味としては「ケニアはナイロビのアッパーヒルにあるマラ通りにあるよ」……だけだ。そして、同大使館の発送先を調べてみると……

「Embassy of Japan P.O.Box 60202, Nairobi 00200 Kenya」

──マジで私書箱のみ! さらに大きな施設……そう、たとえばナイロビの「ジョモ・ケニヤッタ国際空港」を調べてみても……

「PO Box 19087, Nairobi, 00501, KENYA」

本当に私書箱のみ……なのであった。ドッヒェーーーッ!

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・ケニアにモノを安全に送るのは難しい

これが何を意味しているのかというと、ケニアという国は事実上、安全かつ確実&スピーディーに届けられる国際郵便のEMSやFedEx、DHLにUPSも使えないのである。理由は、すべてのサービスが「私書箱への発送を受け付けていないから」だ。

とりあえずルカには「スマン、マジでケニアは私書箱だけだった。でも、なんらかの方法で送るわ」と陳謝した。ルカはシンプルに英語で「OK。ヨロ」と言っていた。

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──後日、郵便局に相談してみると、ケニアに向けてバッテリーの入ったスマホを送る唯一の方法は、超シンプルな「国際小包」のみ、ということがわかった。

結局のところ、発送してからマサイの村にスマホが届くまで3カ月ほどかかったが、どのように発送したのかについては、またいずれ書きたいと思う。ケニアに何かを送ることは容易じゃない。まさに「Not easy. Very hard」なんだぜ。オレセリ!

参考リンク:在ケニア日本大使館
Report:GO羽鳥
Photo:RocketNews24.
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この写真はルカじゃなくてオレが撮った🐂🐄🐃

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