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ティーンエイジャー向けの題材で書かれたエンタメ小説・ライトノベル(以下ラノベ)。アニメファンを巻き込んでの爆発的なヒットも多く、最近では、ラノベからアニメ化されるのは珍しい話ではなくなった。しかし、どんなに面白い内容でも読まれなければヒットしない。

そのためか、ラノベ界隈では『幼女戦記』や『俺、ツインテールになります。』などなど、ぶっ飛んだタイトルと設定が横行している。そんな百鬼夜行の中から、また超新星が生まれたのでお伝えしたい。なんと主人公は「温泉」! そういう名前とかではなく、伊豆とかにあるガチの温泉だ!!

・あらすじ

2017年2月24日にMF文庫から発売予定のこの作品のタイトルは、『異世界温泉に転生した俺の効能がとんでもすぎる ~アンタの中が気持ちいいわけじゃないんですけどっ!?~』(税別580円)という。あらすじは下記の通り。

「温泉好き高校生・草津熱美(くさつ あたみ)は、地方の温泉に向かう途中で死んでしまい、異世界の温泉に転生してしまった! 戸惑う彼の前に、エルフ冒険者・レティシア、巨乳の神官・クム、小さな村長・チーチクといった美少女たちが次々と現れ、温泉(熱美)の常連となる。彼女たちを虜にしたのは、熱美の特殊な “効能” だった。

体力魔力の即時回復や一時上昇、状態異常回復などの効果が、入るだけであるというからみんな大歓喜! そんな可愛い女の子たちが、熱美の中へ入れば当然……『硬度が上昇しました』『水質変化し、牛乳風呂になります』――って待って! 硬くなって白く濁るとか、それはダメだから! ところが大人気の熱美温泉に次々とトラブルが起きて……?」(MF文庫HPより引用)

・異常すぎる設定

異世界に転生……までは、ここ最近のラノベの「王道」と言えるが、その後に続くあらすじが完全に狂っている。主人公が温泉になっちゃったら、物語進行できなくね?

・主人公が温泉であることの不利

気になるのは、温泉に入る女の子と主人公が会話をすることがあるのかどうか。前述したようにティーンエイジャーをターゲットにしているラノベには、恋愛要素が不可欠である。また、キャラ同士のやり取りが多いのもラノベの特徴の1つ。コミュニケーションがないのは致命的な気がするが……擬人化して話すんだろうか? でも、温泉だしな……。

さらに、「王道」の異世界モノでは、魔王や敵が登場することによってストーリーが進行する。せっかく異世界にいるんだから魔王の1人くらいは倒して欲しいが、何しろ温泉だしな……。

・1週回ってめっちゃ気になる

色んなかけがえのないものをぶん投げてしまっているようなこの設定。もし、主人公に入るヒロインたちが「気持ち良い」というだけの話なのだとしたら、1冊書き上げただけでも相当なものだ。作者の七烏未奏先生は「何かの天才」であることは間違いないだろう。内容が気になる人は、24日に書店へGO。

参照元:MF文庫、Twitter @MF_bunkoJ
執筆:中澤星児

▼表紙には、一応主人公も映っている