img_2799

奈良県のキャラクターと言えば、いまだに “せんとくん” のイメージが強い。だがしかし、ここ最近、せんとくんを抑えて全国的に注目されているキャラがいる。聖徳太子の飼い犬と伝わる王寺町の「雪丸」だ。頭に烏帽子をかぶり、手に錫(しゃく)を持った雅な雰囲気のワンコ。

女優の綾瀬はるかさんが出演するテレビCMにも登場するなど、波に乗りまくっていると言っても過言ではなく、JR王寺駅には像だって設置されている。ただ、ひそかにその像がヘンテコな格好をしているのも雪丸だ。なぜなのか、いったい誰が変身させているのか……気になったので調べてみたぞ! 

・雪丸の衣装が謎過ぎる

2013年に同町のマスコットキャラに認定されるや否や、県内外にとどまらず幅広い分野で活躍する雪丸。2014年の「ゆるキャラグランプリ」では、全国の強豪相手に11位という成績を収めている。だが、JR王寺駅に鎮座する彼の姿を見るに「ちょっと疲れているんじゃないの」と感じざるを得ない。

なぜなら、季節ごとに変身する雪丸のセンスが常人に理解できないものなのだ。七夕の時期には、犬というアイデンティティを捨てパンダに。バレンタインの時期には、謎の紐(ひも)で下半身をしばってみたり。一体全体、彼は何を目的に変身し続けるのだろうか。

・町役場職員のお手製

調べた結果、同町役場地域交流課観光振興係の職員が雪丸を変身させていることが判明した。どういった目的があるのか聞いてみたところ──。「駅を利用する人に季節感を感じてもらい、楽しんでもらいたいという気持ちではじめた。利用者の少ないお昼時にコソっと着せ替えている」とのこと。

なんと純粋に楽しんでもらおうという思いから生まれたものだった! ちなみに、電話対応をしてくれた職員のイチオシは「キン肉マンの “ラーメンマン” をモチーフにした雪丸」とのこと。残念ながら、こちらは賛否両論だったようだが「1人でもクスッと笑えてもらえたならば」と話していたぞ。

ただただ、駅利用者を楽しませたいという気持ちから始まった雪丸コスプレ。毎度、職員同士でああでもないこうでもないと話し合い、デザインを決めているのだとか。一度目にすると、焼きついて離れない雪丸衣装の数々。以下、この1年間の様子をご覧いただきたい。

Report:K.Masami
Photo:Rocketnews24.

▼はじまりは、2015年のクリスマス

▼お正月にも全力で乗っかった

▼しばり方が気になる、バレンタインバージョン

▼桜の時期は遠山の金さん風に

▼もちろん子供の日も忘れちゃいけない

▼梅雨時期の雪丸はロックな感じ

▼オリンピックも応援

▼中秋の名月時期はウサギになりました

▼最近は職員の諸事情で変身していなかったけれど、また近々はじめるってよ

▼パナソニックのCMにも登場