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皆さんは本当に美味しいタマゴを知っているだろうか? そもそもそこまでタマゴに対してこだわりがなく、また美味しいタマゴを食べ比べてみたことがない。そういう人がほとんどだと思う。

美味しいタマゴを知りたいという人は、東京・千石の「喜三郎農場」に行くといい。こだわりタマゴ食べ放題がなんと730円からだ! 選りすぐりのタマゴを好きなだけ食べられるぞ~!!

・千石駅から徒歩1分

お店は都営三田線の千石駅から徒歩約1分のところにある。お店の「喜三郎」という名前から、私はてっきり激渋な居酒屋のようなイメージを持っていたのだが、店構えは街の食堂といった感じ。割とこじんまりとしている。

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鳥料理の専門店として有名なのだが、店の雰囲気は気取らない感じで、ランチの時間は女性客が多い。ここで本当にタマゴ食べ放題をやっているのか? と思ったらメニューにはしっかりと書いてある。

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・タマゴ食べ放題730円!

「こだわり卵食べ放題」、たまごかけごはん御膳は730円でタマゴ食べ放題、TKGおおまくれ御膳は1200円でタマゴもご飯も食べ放題だ。私(佐藤)はタマゴだけで十分だと思い、730円の御膳にしてしまった。これは完全に失敗だった。なぜなら、タマゴがウマすぎてご飯一杯では足りなくなってしまったからだ。

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御膳にはご飯とみそ汁、漬物と小鉢がついてくる。それにトッピングをプラス1品できるので、私はとろろを頼んだ。よく考えたら、タマゴでご飯が食べられるのに、なぜとろろを頼んでしまったのか。またしても選択を誤ったのである。まあ、いい。本題はタマゴだ。

見よ、これが食べ放題のタマゴたちである。ファミレスで言えば、「タマゴバー」といっても良いだろう。

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・ゆうやけ卵(群馬県倉淵町産)

最初に選んだのは、お店の親子丼などにも使われている。「ゆうやけ卵」。夕焼けのように赤い黄身が特徴とのこと。これは最初から期待できる。

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割ってみると、たしかに真っ赤な夕日のように美しい黄身! 色・形・艶、いずれも完ぺきだ。食べるのがもったいないくらい。

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コレを混ぜてご飯にオン! ク~ッ!! 白いご飯とオレンジ色のタマゴのコントラストが堪らない。タマゴの甘味がしっかりとしていて、これ1個でご飯一杯は余裕で食える。

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・お米卵(山形県天童市産)

お次は、「お米卵」。お米って一体どういうこと? 実はコレ、鶏のエサがトウモロコシではなく、お米なのだとか。他のタマゴと比べると、色が白い。コレはやっぱりお米のせいなのか?

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白いのは殻だけではなかった! 割ってみると、なんとッ!!

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黄身が白い!!!! いや待てよ、白いから「白身」っていうんだろ? 黄色から「黄身」なのに、白いってことはこのタマゴの黄身は白身ってことになるのか!? よくわからないけど、とにかく白い。

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コレも混ぜてご飯にオン! 味はとても淡泊で、口当たりが柔らかい。大変上品な印象を受ける。タマゴかけご飯もいいけど、このタマゴで目玉焼きを作ってみたいと思ってしまった。

・ハーブ卵(山梨県北杜市産)

続いては、農薬散布のないエサと、33種の天然ハーブをブレンドしたエサを与えている鶏の生んだタマゴなのだとか。これを頂こうと思ったら、ご飯一杯食べ終わってしまっていた。やっぱりご飯も食べ放題にすれば良かった……。仕方がないので、ご飯を大盛りでおかわり!

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先ほどのお米卵のインパクトが強すぎて、驚いてしまったのだが、はたしてハーブ卵はどんな姿を見せてくれるのか?

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ゆうやけ卵よりも、黄身の色合いが明るい。白身がサラサラとしていて、透き通っている。大盛りご飯にオン! じゃい。

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タマゴご飯はかき混ぜずに、ご飯の上にそのままかけた方が美しい。今さら気づいた。これぞ食べる芸術品じゃないか! 非常に美しい。これまでのタマゴに比べると、より甘さが強い印象を受ける。これでスイーツを作ったら、自然な甘さを楽しむことができるんじゃないの。

・ゆずたま(高知県南国市産)

次は、エサに柚子の皮を混ぜているという「ゆずたま」。これ、割る前からほのかに柚子の香りがしているよ! スゴイな!! タマゴなのに柚子!

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タマゴを割ると、さらに柚子の香りが! 想像以上に匂いが立つのに驚きだ!! 柑橘系のさわやかな香りがする。しかもこのタマゴ、白身がしっかりしている。

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ご飯の上に落としてみると、白身の存在がさらに際立つ。軽くかき混ぜてズルズルとご飯をすすると、柚子の香と共に、シルクを思わせる滑らかな白身の喉ごし。すげえ魅力的なタマゴだな。エサでこんなにも変わるのか!

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・出羽の郷名水赤がら(山形県天童市産)

最後が、鶏に天然ハーブと乳酸菌を与えているという「出羽の郷名水赤がら」。乳酸菌? やっぱり鶏にも効くんだね。生きたまま腸まで届くのか?

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乳酸菌の効果なのかわからないけど、このタマゴは生臭さがないそうだ。実際に割ってみると……、たしかにタマゴ特有の臭みが一切感じられない。色も鮮やか、ゆうやけ卵に並ぶオレンジ色をしている。

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これまたご飯にドン! と乗せる。昔、私の友達が「たまごかけご飯は目で楽しむ」と言っていたが、その意味が今わかった! これもまた美しいじゃないの。食べるのがもったいないくらい。味は全体的にマイルドで、口当たりも柔らかい。オムレツを作るとキレイな色を出してくれそう。

・一番はゆずたま

以上5つのタマゴを食べて、私はゆずたまが一番気に入った。香りヨシ! 口当たりヨシ! 柚子の香りが食欲をそそる、素晴らしい逸品である。それにしても、これだけタマゴを知ることができて、なおかつタマゴ食べ放題とは。喜三郎農場、恐るべし!

・今回訪問した店舗の情報

店名 喜三郎農場
住所 東京都文京区千石1-23-11
営業時間 11:30~14:30、17:00~22:00 土・日・祝11:30~17:00、17:00~22:00
定休日 年末年始

Report:佐藤英典
Photo:Rocketnews24
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