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あなたは「自分は実力がないのに運良く成功しただけだ」「実力がないことを隠して、周囲をダマしているのではないか」と心苦しく思ったことがないだろうか? この気持ちには「詐欺師症候群」という名前がついており、過去には女優のエマ・ワトソンさんが告白したことでもちょっとした話題となった。

今回行われたある調査では、なんと約70%もの人が同様の気持ちを抱えていることが判明したそうだ。詳細をお伝えしたい。

・自分の実力を評価できない「詐欺師症候群」

オーストリアのザルツブルク大学が、今では社会人となった238人の卒業生たちを対象に行ったこの調査。

自らの仕事の実力を疑う心理現象「詐欺師症候群(インポスター・フェノメノン / Impostor Phenomenon)」が、キャリア形成の過程や新しい職場環境への適合などに、どのような影響を及ぼすかを調べたのだ。

・「周囲に “自分のできなさ” がバレてしまうかも……」などといった心理

海外メディア『news.com.au』や『cyclone life』の説明によると、「詐欺師症候群」とは以下のような心理だという。

今ある成功は私の実力ではなく、運やタイミングでつかんだだけ。
私は仕事ができないのに、能力があると見せかけている。
いずれ周囲は、私が “実は仕事ができない。大した人物ではない” ことに気付くはず。
私が成したことなんて大したことではない。
助けてくれた人がすごかっただけで、私の実力ではない。

ザルツブルク大学の調査チームは、約70%もの人がこれまでに「詐欺師症候群」状態に陥った経験があると発表している。

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・「詐欺師症候群」は “諸刃の剣”

調査結果では「詐欺師症候群」は “諸刃の剣” だと説明されている。自分の “本当の実力” が露呈しないように頑張って仕事に励む反面、プレッシャーから真の実力が発揮しづらかったり、いたずらに自己評価を下げてはキャリアに悪影響を与える恐れがあるというのだ。

また別の調査では、自らの能力に自信を持っている人のほうが職場環境の変化に適合しやすかったり、楽天的なほうが仕事での満足度も高く、キャリアにも良い影響をあたえることが判明したとも伝えられている。

・色々な対処法がある

一度「詐欺師症候群」にハマってしまうと抜け出すのは難しいので、調査チームは「負のサイクルから抜け出すためにも、このような気持ちを抱えている人々が体験談を話せる場を作ることが必要だ」と述べていた。

前述の『cyclone life』も、以下の通り「詐欺師症候群」の3つの対処法を紹介している。

その1:自分に自信を持つ
自分の知らないことは認め、全てを完璧に知らなくてもいいと胸を張って受け入れる。

その2:人に気持ちを打ち明けてみる
自分に自信が持てなくなったら、その気持ちを周囲に話してみる。そして人々からの励ましの言葉を、素直に受け入れること。「みんな優しいから嘘を付いているだけ」なんて思ってはダメ。

その3:リスクを恐れない
「周囲をダマしているのでは」「運が良かっただけ」などと思い込めば、失敗を恐れてチャンスやリスクを避けてしまうかもしれない。不安でも背伸びして、ちょっと難しいことにチャレンジしてみよう。自分自信に挑戦すれば、多くを学べるものだ。

参照元:Mail Onlinenews.com.aucyclone life(英語)
執筆:小千谷サチ
Photo:RocketNews24.