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Twitter に Facebook、Instagram に Linkedin。多くの人は、これらソーシャルネットワークサービス(SNS)を便利で素敵なものだと感じているだろう。たしかに友達や知り合いの近況や世の情勢を気軽に見ることができるし、知らない人とお近づきになれる機会もある。

だが良いこと尽くしではないことは、すでに多くの人がご存じのはず。SNS が “友情破壊ツール” になってしまったり、ユーザーを中毒にさせたりと悪影響だってあるのだ。

この度も、「仕事で成功したければ SNS をヤメた方が良い」と、ある大学准教授が発表し、海外メディアで話題となっている。なぜ SNS をヤメなければならないのだろうか?

・米ジョージタウン大学ニューポート准教授の主張

米ジョージタウン大学のカル・ニューポート准教授が、海外メディア『New York Times』に掲載したこの意見。コンピュータ・サイエンスを専門としている彼は、「仕事でのキャリアを大切にしたければ、SNS をヤメるべきだ」と次のように主張している。

・SNSがキッカケで仕事が見つかると思いすぎないほうが良い

世の中には「SNSがキッカケで仕事を見つけることができる」「SNSで自分のブランドを確立すれば、キャリアアップにもなる」という意見があるようだが、これに対してニューポート准教授は懐疑的だ。

SNSでの話題作りが自分のキャリアに影響するという考え方は、インチキ手口と同じ。SNSで仕事を得ようとするのではなく、仕事に必要な技術をコツコツと磨いていけば、自然と周囲から認められるようになるはずだと説明している。

「仕事上で成功を収めるのは難しいが、複雑なことではない。成功するには、例外なく、磨き上げた技術が不可欠だ。有名なコメディアンも “周りが放っておけないほど、ウマくなれ” と言っている」

そのような技術を高めようとせずに SNSだけに気を取られて、肝心の仕事が手抜きになるようなことがあってはならないというのだ。

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・SNS は集中を妨げる

一方、「SNSは無害なのだから、利用してもいいのではないか?」という意見に対しては、「SNSは集中力を低下させるから無害とは言えない」と反論している。

「難しい仕事に没頭できる集中力はとても貴重だ。しかしユーザーが依存するように設計されている SNS は、その人が持つ集中力を弱めてしまう。少しでも退屈だと思うと、脳が SNS の手軽な刺激を求めてしまうからだ。一度この癖が身についてしまうと、脳が1つのことに長く集中できないようになってしまう」

そんな理由からも、准教授は SNS と一切の関わりを持っていないとのこと。なぜなら文章を書くことを生業としている彼にとって、集中力は何よりも大切な資質だからだそうだ。

准教授は SNS を全否定している訳ではなく、「SNSは楽しいものではある」と認めている。それでも「SNS の投稿を読んだり反応することは、豊かな時間などではない」とも釘を刺しているのだった。

私も SNS投稿をボーッと長時間見ては「時間を無駄にした……」と反省することがあったり、仕事中の集中力の欠如も実感しているので、今回のニューポート准教授の指摘には何度も頷いてしまった。けれども SNS と完全に手を切るのも難しい……。あなたは彼の意見をどう思うだろうか?

参照元:New York TimesThe Independent(英語)
執筆:小千谷サチ
Photo:RocketNews24.