美しい友情といえば、太宰治の短編小説『走れメロス』を、思い浮かべる人が多いのではないだろうか。処刑されるのを承知で、友の元に戻ったメロスの行動は、友達と友情を育むうえで目標にしたいところである。

そんななか、ある男性が80キロ離れた場所に住む親友に、「バナナ1本を届けた」と話題になっているというので紹介したい。読者の皆さんは、お腹を空かせた遠くに住む友達のために、バナナ1本を届けてあげられるだろうか!?

・遠くに住む親友が「食べ物を持ってきてくれ!」と懇願

80キロ離れた場所に住む友達にバナナ1本を届けたのは、米カリフォルニア州サンフェルナンド・バレーに住むジャスティン・メンドザさん20歳だ。

彼は、小学2年生の頃から親友だというマーティン・ペレドさん21歳に、「腹が減った。何か家にある物を持って来てくれないか?」と冗談半分で頼まれたのである。

・バナナ1本を持って80キロをドライブすることに!!

マーティンさんは、サンフェルナンド・バレーよりかなり南に位置するベンチュラに住んでいるので、同じ通りに住む友達に会いに行くのとは訳が違う。ちなみに80キロといえば、東京都心から箱根までが約90キロぐらいなので、それより少し短いぐらいの距離を想像してもらえれば良いと思う。

しかし、ジャスティンさんにしてみたら、親友のためならばそう遠くはないと、「何が欲しいんだ?」と頼みごとに快諾! こうして彼は親友のリクエストに応え、80キロの道のりをドライブして、バナナ1本をマーティンさんに届けることにしたのである。

・1年振りの再会をバナナでお祝い!

遠くに住んでいるため、1年ほど会っていなかったという彼らは、ベンチュラの地元のスターバックスで再会! 仲良く二人でバナナをシェアして、久々の再開を楽しんだそうだ。

一体、ジャスティンさんが何時間ドライブに費やしたのかは不明だが、2地点の中間に位置するロサンゼルスに住んでいた筆者は、何度かベンチュラに行ったことがある。フリーウェイが空いている夜間ならまだしも、渋滞に引っ掛かりでもしたら、余裕で4~5時間はかかってしまう距離である。

なので、サンフェルナンド・バレーからベンチュラまで、親友のために車を飛ばした彼の友情は、かなりアツ~イものだと言えそうだ。

血でつながった家族とは違い、なにかと友情は、ちょっとしたことで壊れがちだ。それだけに遠くに離れていても、「バナナ1本を届けてあげたい!」と思える親友がいるとは、素晴らしいことではないだろうか。

参照元:Twitter @supmartinMETRO(英語)
執筆:Nekolas

▼親友のために80キロの距離を運転してバナナを配達!