heroin

違法ドラッグを不法所持・使用している人は、見つかったら警察に逮捕されてしまうのが普通である。

ところが、いくつかの英警察機関では、個人で使用する目的で、かつ少量の違法薬物所持で逮捕された者に関しては、逮捕しない方針を進めているとのこと。なんでも、ドラッグ使用者を救う ‟ある計画” のためだというのだが、かなりの効果を上げているというのだ。

・英警察がドラッグ使用者の逮捕をストップ!

個人で使用する目的で、かつ所持している違法薬物の量が少ないドラッグ使用者に関して、逮捕しない方針を進めているのは、英都市ダラムとエイボン、サマセットの警察機関だ。

通常、薬物違法所持で捕まった依存者が有罪を言い渡された場合、最高で7年の刑に服すことになるのだとか。しかし、代わりに警察は、逮捕された薬物使用者にドラッグの危険性を学ぶ3時間半の講習を受けさせ、更生する選択肢を与えることにしたのだ。

・刑務所にブチ込む代わりに更生のチャンスを!!

違法薬物所持で、今までに逮捕されたことがある前科者にも同プログラムは適応され、指定されたコースを修了した者は、起訴が取り下げられるとのこと。そして、逮捕者が講習を受けるチャンスを与えられるのは1回のみで、その後に、再び薬物不法所持で捕まった場合は起訴されることになる。

イギリスの学校では、違法薬物に関する教育が行き届いていないため、若者のなかには、大麻などの所持で警察に捕まるとは思っていない人もいるのだとか。

・プログラムが大きな効果を発揮!

そういった初犯の若者は、警察に拘留されただけで大きなショックを受けるため、刑務所にブチ込んで前科者にするのではなく、しっかり講習で教育を受けさせれば、十分に更生が期待できるということらしい。

現段階では、逮捕者の80パーセントが講習を選択しているとのこと。ヘロインやコカインなどの使用者でも、所持量が少量であればコースを受けるチャンスはあるが、ハードドラッグのユーザーは、刑務所に入る方を選ぶ人が多いとも報告されている。

2015年にダラムの警察では、薬物所持だけでなく、万引きなどの軽罪を犯した者にも同プログラムを適応し、素晴らしい成果を上げているそうだ。

薬物にハマってしまった人を更生させることは簡単ではないが、こういったプログラムを取り入れていくことは、更生へ導く手段の一つとして考えられるかもしれない。

参照元:METROVICE(英語)
執筆:Nekolas
Photo:Rocketnews24.