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飛行機旅行での楽しみの1つに「機内食」がある。なかなか美味しい上に、“しらすご飯” の和食から風味豊かなパン有名シェフが監修した料理など、提供されるメニューもなかなか凝っていて嬉しいものだ。

とは言え、全ての機内食が美味しい訳ではない。あまりのマズさに、一口食べただけでギブアップしてしまうこともある。だがこのような「マズい機内食」でも、ヘッドホンを付けて食べると美味しくなるというではないか。マジか? 理由はなんだ!?

・感覚の専門家が飛行機で実験

この説を唱えているのは、ロンドン大学のバリー・スミス教授。感覚の専門家である彼は、飛行機に搭乗した際に、ヘッドホンを付けた状態と付けていない状態で機内食の味に変化があるか調べてみたそう。

・ノイズキャンセリングヘッドホンを付けると……機内食が美味しくなった?

すると「ヘッドホンを付けた状態のほうが、機内食が美味しかった」との結果に! 一体なぜか? スミス教授は、その理由を「飛行機のエンジンノイズが機内食をマズくしている原因だと考えられるから」だと説明。

“ホワイトノイズ” とも呼ばれる、絶え間なく機内に響くエンジン音に鼓膜を刺激され続けると、舌は味の微妙な違いが分からなくなってしまうからだというのだ。

そのようなノイズが原因なので、普通のヘッドホンではなく、乗り物の走行音やエンジンノイズなどの騒音を低減してくれる「ノイズキャンセリングヘッドホン」を用いることが大切なようだ。

・ただし「うま味」は変わらない?

ただ、全ての味が分からなくなる訳ではないもよう。『Daily Mail』が報じたところによると、エンジンノイズによって「甘味」「塩味」「酸味」などの味が曖昧になる一方で、「うま味」への感覚は損なわれず、「苦味」にいたっては強調されるということだ。

・機内の「乾燥」と「低気圧」も関係してくる

けれども、ヘッドホンをすれば万事解決する訳ではなさそうだ。『BBC』によると、機内の「乾燥」と「低気圧」も食べ物の味の感じ方に影響を与えているとのこと。

乾燥と低気圧が原因で、味を感知する味蕾(みらい)の感度が落ちるからだそう。その上、味を感じるためには「匂い」が欠かせないのだが、乾燥した機内では嗅覚受容体が正常に働かず、食べ物の味が分からなくなるというのだ。

・機内食が食べられるまでに風味が飛んでしまうのも問題?

もちろん、多くの航空会社が空の上でも美味しく食べられるための機内食専用レシピを用意している。しかし機内食が乗客に届くまでに風味が飛んでしまうことも、「マズい機内食」の一因になっていると説明されているのだった。

と、色々な原因が重なって「機内食がマズい」と感じてしまうようだが、ノイズキャンセリングヘッドホンをするだけで少しは機内食が美味しくなるらしい。気になる人は試してみてはいかがだろうか?

参照元:Mail OnlineBBC(英語)
執筆:小千谷サチ
Photo:RocketNews24