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本日2016年10月13日、ついに話題の『PlayStation VR(プレイステーションVR)』(以下PSVR)がソニー・インタラクティブエンタテインメントから発売された。ヘッドマウントディスプレイをかぶってバーチャルな世界を楽しめるというアレだ。

報道を見る限り、メチャ楽しそう。だが、「今すぐ試したい!!」とは思わなかった。なぜならば、私(羽鳥)は、はるか昔の約13年前、PSVRとよく似たマシンでバーチャル世界を体験済みだからである。通称「VRFN」、正式名称『バーチャルファイティングニンジャ』だ。今回は、早すぎたバーチャルマシン、VRFNの魅力をご紹介したい。

・米国産の「ニンジャ養成シミュレーター」

最初に断っておくが、VRFNは任天堂が1995年に発売した『バーチャルボーイ』とは何一つ関係ない。VRFNはPSVRやバーチャルボーイとは違い、遊べるゲームは1つだけ。どんなゲームなのかを一言で表すなら、米国産の「ニンジャ養成シミュレーター」だ。
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・商品説明「手裏剣をよけろ!」 → よけられない

私はコレを某通販雑誌で購入した。商品説明欄には「パンチ、キック、手裏剣をよけろ! 実際に動いて目の前に現れる敵ニンジャを倒せ!」と書いてあったが、ゲーム中「よける」ことはできない。さらに「パンチ」すらできない。そのかわり、チョップはできる。また、キックもできるし、必殺技(矢)も繰り出せるので安心してほしい。
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・コードだらけで実にサイバー

それでは、どのようにすれば上記3種類の攻撃を繰り出せるのか……と言うと、ズバリ「自ら動く」のである。コードがビロビロついた黒い指なしの「ニンジャグローブ」を両手に装着し、足首にもセンサー付きのアンクルストラップを装着。腰にはリモコン、そして頭にはPSVRを彷彿とさせる巨大ヘッドギアをかぶったら準備はオッケー。
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・説明書「タイミングを合わせないと簡単に技はでません」

手刀を振り下ろすように手をかざすと「チョップ」が出て、脚を蹴り上げれば文字通り「キック」。チョップとキックを同時に繰り出そうとすると、必殺技(矢)が放てる仕様になっているが、必殺技のタイミングは激シビア。なにせ説明書に「タイミングを合わせないと簡単に技はでません(原文ママ)」と書いてあるレベルの難易度だ。
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・視力と聴力は完全に『VRFN』のニンジャ世界に支配されている

腰についているスタートボタンを手探りで押すと、「ポ〜ポゴ〜♪ ピ〜ポピ〜♪」と地獄のようなビープ音が鳴り響く。ちなみにヘッドギアにはイヤホンも付いているので、視力と聴力は完全に『VRFN』のニンジャ世界に支配されている。目の前は真っ暗。はたから見たら変人だが、自分でその姿は確認できない。それはPSVRも同じであろう。
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・画面がチープすぎるけど逆にリアルと思い込む修行が必要

ゲームが始まると、目の前に「敵ニンジャ」が次々と出現。ヘッドマウントディスプレイから映し出される映像は、懐かしのLSIゲーム(電子ゲーム)に近く “真っ黒い背景に、うっすらと敵ニンジャが見える” という感じで、冷めた言い方をすれば激チープだが、本当の忍者同士の戦いは常に暗闇……と妄想すれば、リアルな世界に思えてくる。
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・最大の敵は「飽き」

それはさておき、敵ニンジャたちは開始早々、怒涛の攻撃を仕掛けてくる。ただし、こちらが「よける」ことはできないので、ひたすら暴れまわって攻撃あるのみ。シャキシャキ動き回って、ゲームに飽きたころには汗びっしょり。ダイエットに良いカモ……と思いつつ、2回目のプレイをする時は来なかった。1回のプレイで、飽きたのだ。

参考リンク:PlayStation VR(プレイステーションVR)
Report:GO羽鳥
Photo:RocketNews24.

▼ちなみにこちらはマミヤ狂四郎が2002年の末ごろ『月刊BugBug』用に書いたコラムscreenshots-2016-10-13-15-42-02
▼早すぎたバーチャルマシン