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今回のご相談は、「なかなか好きになれない○○」に関するお悩みです。あなたにとって、なかなか好きになれない○○とは、果たして何でしょうか? 筆者の場合、「白米」です。ウェイトコントロールのため意図的に摂らないのではなく、ガキンチョの頃からなかなか好きになれず39年……。では、なかなか好きになれない○○が、「人」だったとしたら?

・ご相談内容(17歳・高校2年生)

「なかなか人を好きになりません。どうやったら、人を好きになるんですか?」

・「人を好きにならない」でええじゃないか!

「人」というのは、異性のことでしょうか? それとも、人間全般的に好きにならないのでしょうか? いずれにせよ、「人が嫌いです、大嫌いです」ではなく、「好きにならない」の段階なわけですから、あまり深刻になる必要はないでしょう。

社会で生きていく以上、人との関わりは避けられないのは周知の事実。とは言え、誰しもが皆、「人っていいなぁ」、「人ってサイコー!」と思って生きているわけではないのです。むしろ、あなたと同じように、「嫌いってほどじゃないけど、好きになれない」と思っている人も少なからず存在します。

冒頭に、「筆者は白米を好きになれない」と書きましたが、「どうやったら白米を好きになるか?」というふうには考えないようにしています。「お米の国に生まれたのだから」などというベタな理由で、好きになれないものと無理くり向き合うよりも、白米を摂らない生活のほうが、うんとストレスフリーだからです。

・「好き」の練習を

とは言え、ご質問は「どうやったら好きになるか?」とのこと。あなたは、本当は人を好きになりたいのですね。それには、無人島に行くことです。人のいない環境下、自分だけの力で生き抜くのは、困難どころではないと思います。「人との繋がりって大事だなぁ」と、自分の中に気付きが生まれるでしょう。

ですが、高校在学中とのこと、無人島に行くのは事実上不可能ですよね。では、日常の中でできることから始めましょう。通学途中、ふと視界に入った赤の他人で練習するのです。「いま、すれ違ったOLさんは、髪の毛がとても綺麗だった」とか、「駅のホームで見かけたオッサンは、愛嬌のある顔をしていた」とか、好感が持てるポイント探しをしましょう。

慣れてきたら、クラスや部活動のご友人に対しても、同じようにトライしてみてください。「隣の席の○○君の、面白い性格が好き」とか、「チームメイトの△△ちゃんの、元気の良さが好き」とか。

練習を繰り返しても、どうしても「好き」という感情に辿り着かない場合もあるでしょう。そんなときは、「じゃあ仮に、相手がどんな人だったら好きになるのか?」というふうに、逆から考えてくださいね。「面白いだけでなく、優しい人だったら好きになれたかも」と思うなら、まず自分が優しい人になるところから始めたらいいと思います。

コラムニスト:菊池美佳子
イラスト:Rocketnews24