突然だがお伺いしたい。もしあなたがデジタルカメラ、いわゆるデジカメを持っているとしよう。あなたはそのデジカメを使いこなしていますか? 大きな声では言えないが、私(P.K.サンジュン)は全く使いこなしていない! というか「オート」以外は使ったことがない!!
おそらく私と同じような人は意外と多いハズだが、つい先日のこと。カメラ好きの知人が「たぶんお前のカメラでも星空撮れるぜ?」と、ちょちょっと私のデジカメを設定してくれたところ、なんとバッチリ星空の撮影に成功! ……マジか!! 俺のデジカメがこんなにもハイスペックだっただなんて……。
・いくつかの設定が出来ればOK
まず断っておきたいのは、デジカメであれば何でもイイ、というわけではないということ。今回ご紹介する方法は “腕” ではなく “設定” が重要なので、いくつかの設定が出来るカメラに限られる。
ただ、デジカメを購入する際、「せっかくならいいヤツを」と少々お高いデジカメを購入した人も多いだろうから、一度お手持ちのデジカメを確認して欲しい。知人いわく「分厚いマニュアルが付いているようなデジカメなら大体イケる」とのことだ。
・星空を撮影する設定
それではさっそく、「星空を撮影する方法」の設定をご紹介しよう。以下の通りに設定すれば、デジカメで星空が撮影出来てしまうぞ!
ISO(感度):1600~3200
F値(絞り値):最小限
シャッタースピード:15秒~30秒
フォーカス(ピント):無限
──以上である! デジカメに詳しくない方は「何言ってんの?」という感じだろうから、初心者の私がザックリと説明しよう。まず「ISO」とは光をキャッチする感度の高さのことで、数値が大きいほどより高感度な写真が撮れるということである。
次に「F値」は「絞り値」とも呼ばれる指標のことで、数値が小さければ小さいほど大量の光を取り入れることが可能。つまり暗闇では「F値」を最小限にする必要があるのだ。
さらにシャッタースピードは15秒~30秒に設定。このようにシャッタースピードを長くすることによって、さらに大量の光を取り入れることが可能となり、星空の淡い光を拾ってくれるようになる。
そしてピントは「無限」で設定。なお、記者のデジカメでは「∞」マークとなっていたから見逃さないようにしよう。以上を「マニュアルモード」で設定すれば、腕はなくとも綺麗な星空が撮影出来てしまうのだ。本当に、腕は関係なく設定のみである。
・三脚は絶対に必要
もう1つ大切なことは、三脚で固定する必要があるということ。シャッタースピードを長く設定しなければならないため、その間に少しでもカメラが動くとブレブレの写真になってしまうのだ。安いもので構わないので、三脚だけは絶対に用意しよう。
ちなみにこの設定を応用すると、滝なども「ヌルッとした表情」で撮影できる。明るさは調整しつつ、シャッタースピードを15秒~30秒で撮影するといいだろう。
真面目な話、私にカメラの腕もなければセンスもない。ただ、設定のみでビックリするほど美しい星空が撮影できるのだ。アウトドアで星空の綺麗な場所に出かけた際は、ぜひ試してみてはいかがだろうか。
Report:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.
▼2年前に「いいカメラだよ」との噂を聞いて購入した、RICOHの『GR』。ぶっちゃけオートしか使ってねえ。
▼ところがいくつかの設定をしたところ……
▼星空が撮れた! 加工なしでこの美しさ!!
▼フィルターをかけるとより鮮明になる。
▼通常のシャッタースピードだとこう撮れる滝も……
▼こうなる。腕は関係なし、設定だけだ。
▼さあ、きれいな星空が見える場所でやってみよう。