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私(佐藤)は島根県出身である。「平成の大遷宮」で出雲大社が観光地として人気を博し、松江城が国宝に指定されたことも相まって、近年は観光客が増えている。とはいえ、田舎だ。そんな田舎に私は30年暮らし、31歳になる年に上京してきたのである。

そんな私のような田舎者が抱く都会のイメージは、良いものばかりではない。それが東京だろうと大阪だろうと、札幌だろうと博多だとうと。都会は怖い場所として印象付ける番組がある。その番組とは、『激撮!密着警察24時(水トク)』に代表される警察官密着ドキュメンタリー番組だ。

・警察官の皆さんには感謝しているけど

警察官が身近にひそむ悪事と戦っていることを伝えるのに、この手の番組は打ってつけである。繁華街で起きる暴行事件や、窃盗・万引き。さらには、薬物犯罪や交通違反などなど。日夜働いている警察官の皆さんには、本当に感謝しているし、おかげで安心して暮らすことができる。

・絶えず抗争が起きてると信じてた

しかし! 舞台は大抵大都会。それも繁華街である場合が多く、東京でいえば、新宿・歌舞伎町。大阪なら心斎橋など、とにかく人が集まり、店舗がひしめき合う界隈で、事件が起きる。田舎者にとっては、それらの場所に近づくことが危険であると、伝えているように見えるのだ。

それはまるで、都会には悪人がウヨウヨいる。いや、悪人しかいないとさえ信じてしまえるほどだ。少なくとも私はそうだった。10代の頃は危険地帯で治安が猛烈に悪く、常にヤクザの縄張り争いが起きているのでは? とさえ思っていた。

・金を隠し持っていた

そのイメージは大人になっても引きずっていて、25歳くらいに東京に出かけたときには、靴下の中に大金を隠して歩いていたくらいだ。身分証の類も小袋に入れて首から下げていた。だって、ヤバいヤツらがウヨウヨいると思ってたんだもん! めちゃくちゃ怖い事件ばっかり紹介するから、自分の身は自分で守るしかないと思ってしまったんだもん!

・今では東京大好き!

だが、東京に10年住んでわかった。怖い人はいっぱいいるけど、怖い人だけじゃない。優しい人がほとんだとわかったよ。好きです、東京! という訳で、4年後の東京オリンピックが成功することを心から願う! オ・モ・テ・ナ・シ!!

参考リンク:TBS『水トク』
執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24