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サハラ砂漠の西南端に位置する、セネガル共和国。最近ではアフリカ有数のサッカー強豪国としてご存じの方はいるかと思うが、それでもまだまだ日本人には馴染みの薄い国のひとつであろう。

かく言う記者もその一人。セネガルの首都も答えられないし、名物もわからない。だがつい先日、テレビで放送されていたセネガルに関するエピソードがメチャメチャいい話で、一瞬でセネガルが好きになってしまった。

・ふしぎ発見で知ったエピソード

そのテレビ番組とは、草野仁さんが司会を務めるTBS系列の『世界ふしぎ発見!』である。「ひとしくん人形」はもちろんのこと、黒柳徹子さんや野々村真さんなどの名物パネラー陣、さらにはCMで流れる日立の「この木なんの木」などは多くの人がご存じのハズだ。

なんと放送開始は1986年というから、今年で30周年を迎える日本有数のご長寿テレビ番組といえるだろう。ちなみに「ひとしくん人形」は、これまで数回モデルチェンジをしているそうだ。

・数秒のVTRにグッと来た

それはさておき、記者が感動したセネガルのエピソードは2016年7月2日に放送された「踊るセネガルは おもてなしの国」の中にあった。セネガルの風土を伝える「もっとセネガルがよく分かる セネガル小噺(こばなし)」という、1分もないVTRに記者は思わず涙腺が緩んでしまったのだ。

以下がその全文である。

「セネガルのバスは満員にならないと出発しない。おばあちゃんがいると若者は、ちょいと手を貸しバスに乗せる。それよりビックリなのは子供たち。誰これ構わず膝の上に乗る。子供は国の宝だよ」

……たったコレだけ、コレだけなのに「ええ話やないか!」と涙があふれ出してきた。若者がおばあちゃんに手を貸すくだりはまだわかる。最近の日本ではなかなか見かけないが、困っている人やお年寄りを大切にすることは、人間にとってあたり前の価値観だ。

・豊かな国

それよりも子供のくだりである。セネガルの子供たちはバスの中で、ごくあたり前のように知らない大人の膝に座り大人もそれを自然に受け入れているのだ。そのいい意味での無防備さに、思わず胸が熱くなった。そして「豊かな国だな」と思った。

経済的に見れば、セネガルより裕福な国はたくさんあるに違いない。日本だってそうだ。だがこのエピソードを聞いて、「日本はセネガルより豊かな国だ」と言えるだろうか? 少なくとも記者は、そうは思えなくなってしまった

残念ながら記者にはセネガル出身の友達はいないが、いつかその人と出会ったらセネガルについていろいろと話を聞いてみたいと思う。もちろんいつか出かけてみたい。このエピソードについてあなたはどう思うだろうか?

参照元:世界ふしぎ発見!
執筆:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.

▼本当にいいエピソードだった。