移民が多い欧米諸国を旅行すると、あちこちで様々な国の言葉が聞こえてくる。「何語を喋っているんだろう!?」と耳を傾けてしまうことがあるが、なかには、そんな移民の人達に厳しい言葉を投げかける人もいるようだ。
というのも、外国語を話していた中東女性に向かって、ある男性が「イギリスにいるんだから英語を話せよ」と発言したというのだ。ところが、そんな男性に傑作な結末が待っていたのである!!
・「イギリスにいるんだから英語を話せよ」と発言された移民女性
イギリスに属するウェールズ王国の首都カーディフで、26歳のトム・ブラッドバリーさんがバスに乗っていると、ある白人男性が、息子を連れている母親の前に座っていたという。その母親は、中東の女性が頭から被る民族衣装ニカブを身に着けていたため、移民だと思われる。
そして、彼女が息子と5分程話をすると、前に座っていた男性が母親に向かって「イギリスにいるんだから英語を話せよ」と、差別的な言葉を言い放ったのである!
・実はウェールズ語を喋っていた!!
すると、男性の前に座っていた他の女性が振り返り、「彼女はウェールズにいるから、ウェールズ語を話していたのよ」とピシャリと言い返してきたのだ!!
そう! 母親は英語ではなく、ウェールズで英語と並んで、公用語として話されているウェールズ語で会話をしていたのである!! ウェールズでは、住民の2割ほどがウェールズ語を話すそうで、喋れない人には外国語に聞こえるのだろう。
・移民が多い欧米諸国ならではのエピソード
なかなか傑作なオチだったため、トムさんがFacebookに投稿したところ、数多くシェアされている。そして、アメリカでも似たような話があったようで、スーパーのレジに並んでいた女性が英語ではない言語で話していると、近くにいた他の女性に「英語を話しなさいよ」と言われたのだ。
だが、その女性が話していたのは、ネイティブ・インディアンのナバホ族が話すナバホ語だったのである! 移民が多い欧米諸国だからこそ、起こり得るエピソードではないだろうか。
実は、筆者もウェールズに行ったことがあるのだが、確かにウェールズ語は英語に似ても似つかず、外国語を喋っているように聞こえる。きっと日本人にしてみたら、沖縄の人が方言で話していて、全く理解できないのと同じ感覚なのではないだろうか。
参照元:Facebook @Tom Bradbury、indy100(英語)
執筆:Nekolas
Photo:Wikimedia Commons