現在ハリウッドでは、ダイバーシティ(多様性)の問題が頻繁に取り上げられ、映画やドラマシリーズの主要キャストに、非白人俳優を起用する動きが目立っている。

ひと昔前に比べたら、スクリーンで、アフリカ系やヒスパニック系俳優を見かけることが圧倒的に多くなったが、アジア系にとっては、状況が厳しいことに変わりはないようだ。ハリウッドで活躍するアジア系俳優が、「役を取るにはオリンピック選手並の努力が必要!」だと、あまりにも厳しい現実を語っているのである。

・ハリウッドにおけるアジア系俳優の立場は厳しい!

ハリウッドで、アジア系俳優として活動することの厳しさを訴えているのは、中国系アメリカ人のコンスタンス・ウーだ。34歳の彼女は、レストラン経営で成功を夢見る、台湾系移民一家を描くドラマシリーズ『フアン家のアメリカ開拓記』に主演。本作がシーズン3へ更新されたことから、やっとハリウッドで、アジア系女優としての地位を確立することができたという。

それまでは、オーディションで勝ち取った小さな役を家賃を払うために演じ、自分のことにしかフォーカスできなかったというコンスタンス。ところが、仕事に余裕が出てくると、非白人俳優としての立場を考えるようになったのである。

・アジア系俳優はオリンピック選手並の努力が必要!!

彼女は、積極的にSNSで「主役は白人でなければならない」と、信じ込んでいるプロデューサーや製作会社を糾弾。「アジア系俳優が役を取るには、オリンピック選手並の努力が必要!」だと訴え、状況を変えようと努めているのだ。

確かに、彼女の言い分には納得できる。というのも、ハリウッドで実写化される日本の人気アニメ『GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊』の主人公、草薙素子役をゲットしたのは白人女優のスカーレット・ヨハンソンだ。

また、人気漫画『DEATH NOTE デスノート』を実写映画化するプロジェクトも、主人公の夜神月(やがみライト)を演じるのは白人男優ナット・ウルフで、名前も ‟ライト”に変更されている。

・状況は改善されつつあるが……

本来ならアジア系俳優が演じるべき役を、全て白人俳優に持って行かれてしまったら、ダイバーシティの重要性を訴えたくなるのも分かる気がする。

『フアン家のアメリカ開拓記』をはじめ、アジア系やインド系を主役に据えたドラマシリーズが増えてきていることは事実だが、それでも、状況が改善されるにはまだまだ時間がかかりそうである。

2016年2月に開催されたアカデミー賞では、「ノミネートされた俳優が、2年続けて全員白人ばかりだ」と反発したアフリカ系のスパイク・リー監督らが、式典への出席をボイコットして話題となった。ハリウッドのダイバーシティの問題は、これからも続きそうである。

参照元:Twitter @JezebelJezebelNew York Times(英語)
執筆:Nekolas

▼アジア系俳優として、ハリウッドで活動することの厳しさを訴えているコンスタンス・ウー

▼コンスタンスが出演する『フアン家のアメリカ開拓記』の予告編はこちら