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すべてのホースマンが憧れ、その栄誉を手にすることを願う東京優駿こと「日本ダービー」。2016年の今年は第83回を迎え、いよいよ3歳世代の頂点を決めるその時が近づいてきている。

これまで幾多の名勝負が生まれてきた同レースだが、中でも “衝撃” だったのは、何と言ってもディープインパクトであろう。時は2005年。日本競馬はディープインパクトを中心に回っていた。

・今から11年前

無敗で皐月賞を制したディープインパクトは、日本ダービーでも単勝1.1倍という圧倒的な一番人気に支持された。しかし、盛り上がる周囲と裏腹に「平常運転」だったのは、ディープインパクト、そして手綱を取った名手・武豊であった。

・平常運転で圧勝

ゲートが開くと「よっこらしょ」。皐月賞よりマシだが、出遅れるスタートはこの日も変わらずいつも通り。王者の「定位置」にスッと落ち着くと、後方からレースを進めた。中盤もじっくり待機。彼らは何ひとつとして変わったことはしなかった。

そして距離ロス覚悟で不利を受けない大外に持ち出すと……驚異の末脚を炸裂させたディープインパクトは、まるで「飛ぶ」ようにしてゴール板を駆け抜けた。そんないつも通りの走りにもかかわらず、走破タイムはダービーレコードタイ。多少の不利をモノともしない強さだからこそ、誰もが目を疑い、感動を覚えたのだろう。

・父親譲りの末脚を持つ子供たちが出走

ディープインパクトの勝利から11年の月日が流れた今、彼の子供たちが頂点を目指す戦いを繰り広げている。特に今年のダービーには、皐月賞を制したディーマジェスティをはじめ、同レース2着のマカヒキ、3着のサトノダイヤモンドなど、6頭ものディープ産駒が出走予定だ。

競馬の祭典にふさわしい豪華なメンバーが集結した今年の日本ダービー。はたしてディープの子供たちが父親譲りの末脚で駆け抜けるのか、それとも新たなスターホースが誕生するのか。どのようなドラマが生まれるか楽しみだ。

参照元:YouTube
執筆:原田たかし

▼他の馬が止まっているように見える

▼こちらは生涯で初めてムチが入った皐月賞