街のディスプレイ、テレビ、雑誌、ネット、あらゆる場所で目にする広告には、美しいモデルさんたちが写っている。だがその多くが、フォトショップなどで加工修正されていることは有名な話だ。肌のくすみを消したり、ウェストを細くしたり、髪の毛を増やしたり……。

しかしアメリカン・イーグルの下着メーカー「aerie(エアリー)」は、2014年からモデルの写真修正を一切行っていない。脂肪もほくろも傷跡も、ありのまま見せているのだ。すると……売り上げが大幅アップしたというではないか!

・アメリカン・イーグルの下着ブランド「エアリー」

We're invested! Love this look? Shop our Lace Vest with the link in our bio now.

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日本でも人気のあるアパレル「アメリカン・イーグル」。その下着ブランドとして2006年にスタートしたのが「エアリー」だ。18〜25歳の女性を対象にしている。

2014年、「エアリー」はモデルの写真修正の中止を決定。「#aeriereal(エアリー・リアル)」というキャンペーンを開始し、“大柄” だとされるモデルを積極的に起用したり、ほくろやタトゥー、傷跡などの修正を一切止めたというのだ。そう、人間の “リアル” な姿を守ることにしたのである。

・「美のスタンダード」に悩む女性たち

以前から、「美のスタンダード」の押しつけは問題視されてきた。ただでさえ美しいモデルが、写真加工によってさらに美しく仕上げられる。

そして、それらの写真を見た一般の女性たちが、この通りにならないと美しくない ……と自信を失い、追いつめられていってしまうのだ。またモデルも痩せることを求められ、摂食障害になってしまうケースも多いと聞く。

・「単なる一過性のプロジェクトではない」

キャンペーンが始まったきっかけを、エアリー・グローバルブランド・プレジデントのジェニファー・フォイルさんはメディア『Business Insider』にてこう振り返っている。

「ある日、モデルの写真を修正しなかったら、どんなに素敵だろうとチームが思いついたんです。なんでお直しする必要があるんだとね。キャンペーンは、単なる一過性のものではなく、エアリーのアイデンティティに関わるものです。若い女性たちを、あなたはそのままで美しいと祝福する行為でもあるんです」

Connect with nature. Respect your world. Go wild!

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・プロジェクト始動後、売り上げ増加!

2014年に素晴らしいと話題になったエアリーのキャンペーンだが、ビジネスとしても成功したことで、今再び注目が集まっている。なんでもキャンペーンが始動してから売り上げは増加。前年比で20%の収益増加を見せ、アメリカン・イーグルの増加率をしのいだようだ。

またこの度、米摂食障害団体が行ったイベントに、初めてオフィシャルスポンサーとしてエアリーが参加したこともニュースとして報じられている。

多くの女性の心をつかんだエアリーの姿勢。公式 Instagram でも、修正されていない素敵なモデルさんたちの姿を見ることが出来るぞ!

参照元:Business Insiderindy100Product Review(英語)、Instagramaerie
執筆:小千谷サチ