gokusen9
人の想像力は果てしない。脳内のみとは言え、人間が持つ不可能を可能にする唯一の方法だそう。自宅にいながら世界を旅することもできる、この世に存在しないものを創り出したり、あるモノが別の何かに見えたり……。

ときに、2016年5月、衝撃的な一報が入ってきた。お隣・中国では「バナナを食べる女性の動画」が禁止されてしまったそうだ。その理由は「卑猥だから」である。

・バナナを食べる女性の動画が禁止に

正確に言うと「卑猥な感じにバナナを食べる女子の生配信」が禁止になったというのだ。これは、中国で進められている “いかがわしいコンテンツ” 撲滅の一環であるという。

なぜ、女子がバナナを食べると卑猥に見える可能性があるのか。紳士の皆様ならお察しかもしれない。しかし、それは心に秘めていればいいだけのことで、バナナはバナナであり、バナナ以上の何物でもないはずである。

・バナナに罪はない

そう。バナナに罪はないのだ。それは当局も認めている。問題は「女性が煽情的にバナナを食している」点だという。その先には、何かをかき立てられる男性がいるということであろう。バナナに罪はない。

IMG_2363

・豊かすぎる想像力

今回は、具体的にトリガーになった動画もあったようで、バナナに白羽の矢が立ってしまったが、一体どんな食べ方なら規制の対象外なのだろうか。そこに明確な基準はないようだ。また、香港メディアは、「キュウリや、ナスやサトウキビならどうなんだ?」とコメントした上で、魯迅のこの言葉を引用している。

「短い袖を見ると、白い腕を想い描き、全裸を想像し、生殖器を想像し、“行為” にまで思いが及ぶ。さらに交雑し、子供を産むところまで想像する。中国人の想像はこんなにも飛躍するのだ」

・あまりにも果てしない戦い

当局も認めているとおりバナナには罪はない話だ。生主もバナナにこだわっているのではなく、視聴者数や再生回数が増えることに快感なり利益を得ているのではないだろうか? バナナ禁止令を敷いたところで、代替品はいくらでもある。

バナナ禁止は極端な気もするが、明らかに “意図的なバナナ動画” が子供の目に触れるようなところにあるのも好ましいことではないだろう。この措置に効果はあるのか? 果てしないイタチごっこになりそうである。

参照元:香港商報The Paper(中国語)
執筆:沢井メグ
Photo:Rocketnews24.

▼バナナに罪はない
gokusen11