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時に人間とペットのキズナは、人間同士のソレよりも強いものである。言葉は通じなくとも、心と心で固く繋がっているのだ。

ネコのギャビーとその飼い主のおばあさんは、長年一緒に暮らしたパートナーである。強いキズナで結ばれていたおばあさんとギャビーは、驚くことに “同じ日” に、たった “4時間” の差で天国へ旅立ったというのだから、もう偶然以上の何かを感じずにはいられない。そんな1人と1匹のストーリーを紹介しよう。

・2歳の時に老夫婦の元にやって来たギャビー

ギャビーは2歳の時に老夫婦に引き取られたのだが、家に着いたその日に家の2階に駆け上がり、ベッドで気持ちよさそうにゴロゴロし始めたそうだ。その様子はまるで、「ここが自分にとって最高の場所」と最初から分かっていたかのようだった、という。

・おじいさんが亡くなる

ギャビーがすっかり家族の一員として受け入れられた頃に、おじいさんが亡くなってしまった。1人と1匹になってしまったおばあさんとギャビーは、朝起きてから眠るまで1日中一緒に過ごし、いつしかギャビーも “おばあさんネコ” に。

・やがて年老いて

おばあさんがギャビーを飼い始めて13年が経ち、ギャビーは15歳になった。人間でいうと大体76歳という老齢だ。その頃になると、ギャビーはあまり活動的ではなくなり、おばあさんと接する時間もほとんど無くなっていったという。おばあさんのほうも食が細くなって、体重がかなり減ってしまったらしい。

・共に天国へ旅立つ日

ギャビーの最期の時が近いと悟ったおばあさんは、ギャビーを穏やかに安楽死させてあげることを決意。そうして最高の “親友” を失ったおばあさん……。

しかしそれからおばあさんは、ギャビーの死を悼む日々を送ったかというと、そうではなかったのだ。ギャビーが天国に行ったのと同じ日に、おばあさんも眠るようにして息を引き取ったからである。ギャビーを安楽死させてから、たったの4時間後のことである。

「ソウルメイト(soul mate)」とは運命の相手・友人のことであるが、ギャビーとおばあさんにはその言葉がピッタリな気がする。お互いが寂しくないように、出会うべくして出会った唯一無二のパートナー。広い世の中でそんな相手に出会えるなんて、本当に幸運なことだなぁ。

あなたのソウルメイトは、どこにいるだろう? もう出会っているかもしれないし、明日出会うかも? もちろん、それが人間とは限らないぞ。

参照元:The Dodo, used with permission(英語)
執筆:こやぎ
Photo:The Dodo

▼出会うべくして出会った1人と1匹。そんな気がしてならない。
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