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ここ2年、かつての常勝軍団がBクラスでもがいている。どこのチームのことかというと、埼玉西武ライオンズのことだ。一昔前であれば、戦う前から他チームを恐怖させた獅子はすっかり大人しくなってしまった。

しかしながら、今季の西武はある場所の「伸びしろ」さえあれば優勝争いは可能だろう。なにせ攻撃陣と投手の先発陣のメンバーは充実の一言。駒が揃っており、戦力は十分整っているからだ。

・破壊力十分の打線

まず打撃陣から紐解いていこう。西武のオーダーを見てみると、誰の目にも強烈なのは明らかだ。1番から下位打線までいいバッターが揃い、年間最多安打を更新した秋山をはじめ、主砲のおかわりくんこと中村、打点王を獲得したことのある浅村……パ・リーグファンは名前を耳にするだけで震えてしまうかもしれない。

だが、それだけでないのが西武打線。20歳と若いながらもDHを任された森友哉、さらに外国人選手では強打者のメヒアまでもいるのだから、相手投手は息をつく暇がない。栗山が復調の兆しを見せようものなら、まさに恐怖打線の完成である。

・駒が揃う先発

次に先発陣。昨季はエースの岸がケガで離脱したことで歯車が狂ってしまったが、明るい材料も多い。成長著しい菊池雄星、将来のエース候補の高橋光成、2桁勝利を挙げた十亀、さらには牧田、野上と駒は揃っている。

・すべては中継ぎ次第

では何が足りないのか。ズバリ中継ぎ投手である。毎年のように頭を抱える西武の泣きどころではあるが、今季も安泰とは思えないのが現状だ。昨季22セーブを挙げた抑えの高橋朋己までどのように繋ぐのか。そこが肝だろう。

中継ぎ候補には武隈、増田、W岡本らがいるが、過去の戦い方から考えると不安は残る。新しく獲得したバンヘッケン、C.C.リー、そしてサッカー選手ではない本田圭佑あたりから救世主は出てくるだろうか。眠れる獅子の伸びしろに期待だ。

執筆:原田たかし
Photo:RocketNews24.
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