画家やミュージシャンなど、いわゆるアーティスト・表現者と呼ばれる人たちは、自分のスタイルを確立するために心血を注いでいる。自分独自のスタイルが彼らの最大の武器。いや、スタイルこそ全てと言えるかもしれない。

そんなアーティストの中で、ちょっとどうかと思うほど唯一無比のスタイルを持つ女性がいる。彼女は絵、俳優業、モデル業、WEBプロデュースと幅広く手がけているようなのだが、注目すべきは絵だ。ヌーディー派とでも言うべきその作風は、他のアーティストと明らかに一線を画しているぞ。と言うのも……彼女は自分のお胸を絵筆代わりに、絵を描いているのだ。

・ネット上で積極的に活動する女性

女性の名前は、エイミー・デイブソンさん。カナダのモントリオール出身の彼女は、YouTubeに動画を何本も投稿しており、自身のブログによれば、今まで合計で2000万回も視聴されたのだとか。

エイミーさんの動画を見ると、正直なところアーティストと言うより、ユーチューバーといった印象を受けなくもないが、海外サイトは “アーティスト” と紹介しているから、もうアーティストでいいだろう。何より、そんな肩書きなんて、彼女が生み出すものに比べたらどうだっていい!

エイミーさんは、どんなアーティストよりも裸になって絵に向かい合っているのだ。YouTubeで公開されている映像「Donald Trump Breast Painting: Sexperiment #29」を見れば、それが一発で分かるはず。

・「お前が脱ぐんかい!」

自分のお胸に絵の具をつけて、キャンバスにペシペシ……。裸婦をモデルにして絵を描く画家は多いが、描きながら自分が脱いでしまったアーティストとなると、ほぼいないに違いない。

エイミーさん以外で私がパッと思いつくのは、オーストラリアが生んだ巨匠、チン絵筆を使うダ・ヴィンチ、セクシーイベント大好きなファンキー野郎、プリカッソ氏くらいである。知らない人は過去の記事で紹介しているから、確認してみてくれ。

・ドナルド・トランプを描く

話をエイミーさんの方に戻そう。どうしても彼女の描き方ばかりに目がいきがちだが、忘れてはいけないのが肝心の絵だ。彼女が描いているのは、ドナルド・トランプ氏。言うまでもなく、今その動向が最も世界から注目されている人物である。

・お胸でトランプ氏を描く理由

ではなぜ、ドナルド・トランプ氏を描いているのか? いや、それ以前に、そもそもなぜ絵筆ではなくお胸なのか? 聞くのも野暮なような気がするが、背景にはアメリカの大統領選があるもよう。

どうやらエイミーさんは「トランプ氏がアメリカの大統領になったら恐ろしい」と感じているようで、「その理由を説明するユニークな作品を、誰もが話題にしたくなるような面白い方法で作ろう」と考えたからなのだそうだ。また絵には「間抜けが描いた間抜け」という風刺の意味が込められているらしい。

・マルチ過ぎる女性

さらに、彼女は「その議論を乳がん患者のための募金集めへともっていきたい」そうで、絵をオークションで出品し、得たお金をアメリカ乳がん基金に寄付する予定なのだとか。

手がける仕事がマルチならば、目的もマルチ。まさにハイパーメディアマルチアーティスト! 何となくアツイ!! ちなみにYouTube の動画だけでなく、彼女のインスタもホットだから、併せてチェックしてみてくれ。 

参照元:YouTube、Instagram @davisonvideoDavisonMashable(英語)
執筆:和才雄一郎