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飛行機って全席禁煙なのに……なんで灰皿が付いているの?」 飛行機に乗って、そう首をひねったことがある人も多いかもしれない。

全席喫煙や分煙時代の飛行機がそのまま使われているから? もしくは、全席禁煙時代が突如終わりを告げて、再び「飛行機の中でタバコ吸ってもいいよ!」なんて事態に備えているから? どうやら、両方とも違うようだ。今でも飛行機に灰皿が付いているのには、確固とした理由があるのだとか……。

・かつてはタバコが吸えた飛行機

みなさんご存じの通り、2016年現在は、ほぼ全ての飛行機で全席禁煙となっている。飛行機での喫煙がまだ許されていた時代を考えると、思えば遠くに来たものだといった感じだ。

しかし今でも飛行機の中には、灰皿が存在している。そう、トイレのドアにくっついているアレだ。

・禁止されていてもタバコを吸う人はいる

飛行機でタバコが吸えないのに、なぜ灰皿は残されたままなのか? その答えは……乗客がタバコを吸った場合、そのタバコを安全に消す場所が必要だから。

英ニュースサイト『The Telegraph』によると、いくら飛行機で禁止されていようとも、タバコを吸ってしまう乗客は存在する。そして、火のついたタバコを安全に処理するためには、適切な捨て場所 = 灰皿が必要だというのだ。ゴミ箱に捨ててしまえば、火事が起こる危険性もある。

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・過去には火事も発生しているので、タバコの火の始末は慎重に

1973年には、ヴァリグ・ブラジル航空820便で、火のついたタバコがトイレのゴミ箱に捨てられたことから火災が発生し、機内に煙が充満。飛行機は不時着したものの、123名の乗客と乗員が命を落とす大事故となったと報じられている。

そのような事故を避けるためにも、米連邦航空局は “トイレ個室への灰皿の設置” を義務化しているのだった。

・壊れた灰皿はすぐに修理しなければならない

さらに、壊れた灰皿を放置しておくのも NG 。3〜10日間以内に修理、もしくは交換をしなければならないと、米連邦航空局や英国民間航空局などによって決められているのだとか。

2009年には、ロンドン・ヒースロー空港発のブリティッシュ・エアウェイズの飛行機1便に灰皿が設置されていなかったことが発覚したため、キャビンアテンダントが灰皿を探しまわり、離陸が遅れる事態になったそうだ。

「灰皿を設置しなくても、水の入った紙コップを用意すればいいのでは?」との声も上がっているようだが、何百人もの命を預かる飛行機。やはりタバコを捨てる適切な場所があった方が安心かもしれない。

参照元:The TelegraphUPI(英語)、Facebook
執筆:小千谷サチ
Photo:RocketNews24.