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「食う寝る処に住む処」と言われているように、安心できる家があることは、実にありがたいものだ。しかし世の中には住む場所を持たない人や動物が、たくさん存在する。

今回ご紹介するのも野良犬。保護された後も、怯え、あらゆるものに心を閉ざしたままだったそうだ。そこで1人の獣医師が、犬を落ち着かせるためにケージの中に入って、一緒にゴハンを食べてみたところ、犬の様子に変化が現れたのだとか……。

・路上で拾われた野良犬、グレイシー

2016年1月29日、米ジョージア州の動物病院『グラナイト・ヒルズ・アニマル・ケア』が、路上で1匹の衰弱したメスの野良犬を発見し、グレイシーと名付けて保護した。けれども、グレイシーは他の人間にも動物にも懐こうとせず、ずっとケージの隅にうずくまってばかり。部屋に人間がいると、ゴハンも食べられない状態だったという。

・グレイシーに信頼してもらうために……

グレイシーに信頼してもらうためには、どうすればいいか? と考えた病院の獣医師アンディ・マティスさんは、ある行動に出た。ケージ中に入り一緒に朝食を食べることにしたのだ!

その様子が収められた Facebook動画を見てみると、そこにはゴハンを黙々と食べる1人1匹の姿が。しかしそれだけにもかかわらず、マティスさんの動物に対する優しさ、真摯な気持ちがとてもよく伝わってくるのだ。グレイシーも壁に身を寄せながらも、少しずつ心を開きかけているように見える。

実際にマティスさんと一緒にゴハンを食べるのでグレイシーは体重を増やし、他の動物の存在にも徐々に慣れ始めているとのことだ。

・マティスさん「どんなペースで進んでいくかは、グレイシーが決める」

この動画はネット上で大きな話題となり、視聴数は約1週間で730万回を突破。「彼の行為に涙が出た」「あなたこそヒーローです」「優しさは伝わる」「グレイシーを引き取りたい」など実に多くのコメントが寄せられた。

それに対して、マティスさんは感謝の言葉を述べつつ、以下のように返答している。

「グレイシーは、まだ新しい家族を探す段階に達していません。人間を信頼すること、リードにつながれて散歩すること、外で用を足すことなどを覚えなければいけませんし、他の犬や猫と仲良くできるかも見極めなければなりません。でも時間はあります。どんなペースで進んでいくかは、グレイシーが決めることです」

今はまだケージの隅や家具の下に隠れるなど、オドオドした様子を見せているグレイシー。しかしマティスさんは根気強く、時間をかけて彼女の心を解きほぐしていくということだ。

参照元:NY Daily NewsMetro(英語)Facebook
執筆:小千谷サチ

▼途中で他の犬や猫も登場するよ

▼多くの人から応援の声が

▼性器に問題を抱えていたので、手術を受けた

▼グレイシーのケージによくやってくるオス猫ハッピー。グレイシーのゴハンを食べに来るんだって

▼ゆっくり慣れていってね、グレイシー