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当たり前かもしれないけど、北海道は寒い! 私(佐藤)は一度で良いから「さっぽろ雪まつり」をこの目で見たいと思い、会期終了間際の2016年2月9日に北海道へと飛び立った。この日は東京は快晴、きっと札幌も良い天気なんじゃないかと、タカをくくっていたら超悪天候!

危うく欠航を免れたものの、現地の寒さと雪の多さに衝撃を受け、震えあがっていたのである。完全にナメてた……。そんな私の身体も心も温めてくれたのが、資生館小学校前の「喜来登(きらいと)」のみそラーメンだったのである。

・飲食店に目移り

お店は狸小路の中ほどにある。すすきの駅からお店の方に向かって歩いていくと、アーケード街には飲食店が唸るほどある。ラーメン店も少なくなく、不案内な観光客はどこに入って良いかわからないはず。下調べしていても、どこも魅力的に見えるはずだ。

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・飾り気のない雰囲気がそそる

印象的な看板やメニュー表を表に出していれば、なおさら。その点、このお店は暖簾にビールの立て看板があるだけ。ガラスが結露していて、店内の様子は見えない。予備知識ゼロなら素通りしてしまうかもしれない。その一方で、飾り気のない雰囲気が妙にそそる。

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・メニューはシンプル

入ってみると、店内のあちこちにサインが飾られている。愛されているお店であると、すぐにわかった。メニューはシンプルだ。みそ・しお・しょうゆの3種しかない。カウンターに座ると女将さんが明るい笑顔で迎えてくれて、「どれにしますか?」と尋ねる。私は迷わずみそを注文した。

・ネギが山!

それにしても温かい店だ。厨房から立ち込める湯気が、店内にまで広がって、店全体を温めているようだ。戸外の寒さに震えあがっていた私は、ここに入って良かったと心から思った。しばらくすると、ラーメンが運ばれてきた。これはかなり意外なルックス! ネギがてんこ盛りじゃないか! 予想外なラーメンとの出会いにしばし驚く。

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・みずみずしく甘い

これはもしや、ネギの辛味とみその甘味で中和する仕掛けのラーメンなのか? と思ったら、その予想もまた大きく外れる。ネギが甘い。みずみずしく、噛めば噛むほど甘味が増すではないか。スープは味がまろやかで優しく、ネギの甘さと調和して、ふわりとした余韻を残して喉元を過ぎる。

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・寒ければこそ

中太の縮れ麺がスープと良く絡む。ネギのシャッキリとした食感が、麺の歯ごたえを引き立てているようだ。食べれば食べるほど、身体の芯が温かくなり、寒さを忘れて汗だくになりそうな勢い。戸外は当然寒い。しかしその寒さがあるからこそ、喜来登のラーメンをより美味しく味わえるのではないかと思った。滋味深く、心と身体に響く一杯だ。

・今回訪問した店舗の情報

店名 喜来登(きらいと)
住所 北海道札幌市中央区南2条西6丁目3-2 岡田ビル
営業時間 11:30~22:30
定休日 木曜日

Report:佐藤英典
Photo:Rocketnews24

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