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旅に出たいなあ……と、人は想う。国内でもいいし、国外でもいい。とにかく日常を離れて、新しい土地の風に吹かれたい! だがしかし、安易な気持ちで訪れないほうがいい場所が、世界には存在するようだ。

例えば、 “最も危険な都市” として選出された世界の「殺人多発都市」トップ50などには、無防備に足を踏み入れない方がいいかもしれない。それらは一体どんな街なのか……? 詳細をお伝えしよう!

・世界の都市の “殺人発生率” を調査

この度、メキシコの非営利団体『Seguridad, Justicia y Paz』が、世界各地の “殺人発生率” を調査し、数字の高かった上位50都市を “世界で最も危険な都市” として発表した。ちなみに、紛争地帯にある30万の都市は、カウントされていないという。

すると42の都市が、中南米からランクインしていることが判明。つまり、“最も危険な都市” の約84%が、中南米に集中しているというのだ。1位だったのはカラカス(ベネズエラ)。住民10万人あたり119人が殺されているという。

国別の内訳は、中南米地域で、ブラジルが21都市、ベネズエラが8都市、メキシコが5都市、コロンビアが3都市、ホンジュラスが2都市、エルサルバドル、グアテマラ、ジャマイカが1都市ずつ。その他の地域では、南アフリカが4都市、アフリカが4都市となっているのだった。

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・2011年度以降、毎年発表されているランキング

2011年度以降、毎年発表されているこのランキング。これまでにも中南米の多くの都市がランクインしてきたようで、“常連” もたくさん見受けられる。

例えば、今回2位だったサン・ペドロ・スーラ(ホンジュラス)は、過去4回ずっと1位。アカプルコ(メキシコ)も、毎年4位以内に必ず入っている。他にも、ただ順位が変わっただけで数年ランキングに居座っている都市も多そうだ。

ブラジルも、2011年度には14都市、2012年度には15都市、2013年度には16都市、2014年度には19都市、そして今回の21都市と、年々、本ランキング内の都市数が増加している。

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・安全になった都市もある

しかし、逆に安全になった都市も存在するようだ。これまで毎年5位以内だったテグシガルパ(ホンジュラス)や、2011年度に2位だったシウダー・フアレス(メキシコ)、2011年度に14位だったメデジン(コロンビア)などは、今回はそろって圏外なのだとか。

では、それらの都市は、なぜランキングから抜け出せたのだろうか? もちろん政府や警察が介入し、安全面が向上した所もあるが、そうではないケースも散見される。2011年度に25位だったサンフアン(プエルトリコ)は、“匿名で通報出来るアプリ” などが普及したおかげで殺人率が劇的に下がったとの話だ。

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・麻薬カルテルが関係している都市も

また麻薬カルテル間の抗争も、無視出来ない要因だろう。メデジン(コロンビア)やシウダー・フアレス(メキシコ)などでは、カルテル間で休戦・終戦協定が結ばれたことが原因で、殺人発生率が下がったのではないかと見られている。

逆にサンサルバドル(エルサルバドル)の殺人発生率が目に見えて増加しているのは、カルテル間の休戦協定が破られたからだと報じられてもいるのだった。

・世界の最も危険な「殺人多発都市」トップ50

ここで、今回発表された「50の都市」を一気に紹介しよう。カッコ内の数字は、住民10万人あたりの殺人発生件数となっている。

1:カラカス (ベネズエラ / 119.87)
2:サン・ペドロ・スーラ(ホンジュラス / 111.03)
3:サンサルバドル(エルサルバドル / 108.54)
4:アカプルコ(メキシコ / 104.73)
5:マトゥリン(ベネズエラ / 86.45)
6:ディストリト・セントラル(ホンジュラス / 73.51)
7:バレンシア(ベネズエラ / 72.31)
8:パルミラ(コロンビア / 70.88)
9:ケープタウン(南アフリカ / 65.53)
10:サンティアゴ・デ・カリ(コロンビア / 64.27)

11:シウダーグアヤナ(ベネズエラ / 62.33)
12:フォルタレザ(ブラジル / 60.77)
13:ナタール(ブラジル / 60.66)
14:サルヴァドール(ブラジル / 60.63)
15:セントルイス(アメリカ / 59.23)
16:ジョアンペソア(ブラジル / 58.40)
17:クリアカン(メキシコ / 56.09)
18:マセイオ(ブラジル / 55.63)
19:ボルチモア(アメリカ / 54.98)
20:バルキシメト(ベネズエラ / 54.96)

21:サン・ルイス(ブラジル / 53.05)
22:クイアバ(ブラジル / 48.52)
23:マナウス(ブラジル / 47.87)
24:クマナ(ベネズエラ / 47.77)
25:グアテマラシティ(グアテマラ / 47.17)
26:ベレン(ブラジル / 45.83)
27:フェイラ・デ・サンタナ(ブラジル / 45.5)
28:デトロイト(アメリカ / 43.89)
29:アパレシダ・デ・ゴイアニア(ブラジル / 43.38)
30:テレジーナ(ブラジル / 42.64)

31:ヴィトーリア(ブラジル / 41.99)
32:ニューオーリンズ(アメリカ / 41.44)
33:キングストン(ジャマイカ / 41.14)
34:バルセロナ(ベネズエラ / 40.08)
35:ティフアナ(メキシコ / 39.09)
36:ヴィトリア・ダ・コンキスタ(ブラジル / 38.46)
37:レシフェ(ブラジル / 38.12)
38:アラカジュ(ブラジル / 37.7)
39:カンポス・ドス・ゴイタカゼス(ブラジル / 36.16)
40:カンピナグランデ(ブラジル / 36.04)

41:ダーバン(南アフリカ / 35.93)
42:ネルソン・マンデラ・ベイ(南アフリカ / 35.85)
43:ポルト・アレグレ(ブラジル / 34.73)
44:クリチバ(ブラジル / 34.71)
45:ペレイア(コロンビア / 32.58)
46:シウダービクトリア(メキシコ / 30.50)
47:ヨハネスブルグ(南アフリカ / 30.31)
48:マカパ(ブラジル / 30.25)
49:マラカイボ(ベネズエラ / 28.85)
50:シウダ・オブレゴン(メキシコ / 28.29)

ちなみに当サイトの和才記者は、今回13位に入っているナタール(ブラジル)にて、危険な目に遭いかけたことがある。また筆者も知り合いから、第47位のヨハネスブルグ(南アフリカ)で数人の男に暴行されかけたり、第25位のグアテマラシティ(グアテマラ)で強盗にあったという体験談を聞いたことがあるぞ。

これらの都市に、どうしても行きたい、行かなければならない人は……念には念を入れて安全情報をチェックして、気を抜かずに臨む必要があるだろう。

参照元:Independent、In Sight Crime[1][2](英語)
執筆:小千谷サチ
Photo:RocketNews24.