hasunoha
30歳を越えたあたりから、身に染みて思うようになったのは生きていくことの大変さ。ぼーっとしていたら、あっという間に電気やガスが止まってしまう。しかも、この不景気で終身雇用なんて過去の幻想。いつ失職してもおかしくない中での生存競争。そんなのにはもう疲れたよ……そう思っているのは私だけではないはずだ。

そんな時は、お坊さんが人生のアドバイスをしてくれるサイト「hasunoha」のQ&Aを見てみよう。人生のツワモノたちとお坊さんの魂のぶつかり合いが、小さな悩みなんてふっ飛ばしてくれるぞ

・100人のお坊さんが真摯に悩みに答えてくれる

「hasunoha」には、現在100人近いお坊さんが登録されている。質問を投げると、そのお坊さんたちが答えてくれるぞ。ちなみに、これまで投げられた質問は3000弱と膨大。人生に迷っている人って多いんだなあ……。それに対する回答率は99%! お坊さん半端ねぇ!!

・質問者とお坊さんの魂のぶつかり合い

質問を見ていくと、「お坊さんがオススメのお香を教えて」という軽いものから、「好きな人がいます」という恋愛相談、「性欲の強さに困っています」というリアルな悩みまで様々な内容がある。そのすべてに真摯に向き合いアドバイスを送るお坊さんたち。中でも、質問者とお坊さんの魂のぶつかり合いを感じたやり取りを要約して以下にご紹介したい。

◆女性 / プロデューサー / 20歳代「ソシャゲやめたい」
Q: アイドル育成ソーシャルゲームにはまって数年が経ちました。某ゲームでつい最近、自分の推しアイドルがガチャに登場したのですが、いくら金を積めどもそのアイドルをスカウト出来ませんでした。

正直そのゲームを引退したいくらい辛いのですが、まだ煩悩とわずかな希望を持ってガチャを回し続けてます。もう回したくないのですが、どうやって辞めるべきですか? ありがたい一言を聞きたいです。あと煩悩を捨てきった時に、彼はガチャから出てきてくれますか

大慈「良いゲームと悪いゲームがある」
A: 私は艦これをやめました。制作者が「クリエイターの仕事は、いかにプレイヤーに進めたくても進められない、そういうストレスと苦痛を与えるかだと思うんです」と公言しているだけあって、禿げるから。坊主頭が禿げ上がるほど禿げるから。私はあのゲーム性に疲れました。心の健康に繋がらないゲームが良いゲームであるわけがない。

本当に良いゲームって、どんなに悔しくても、どんなに上手くいかなくても、どこか爽やかな風が吹いているんですよ。(中略)そういう爽やかで、楽しくて止められないゲームが良いゲーム。そういうゲームを探しましょう。煩悩を捨て切った時にガチャから出てくるか? お坊さんは無心でマップを回し続けましたが、瑞鶴(ずいかく)さんは出てくれませんでした。ただの乱数です

◆女性 / くまたろう / 10歳代「10代の自分の煩悩について」
Q: 私は小学5年生の頃から「ボーイズラブ」、いわゆる男性同士の恋愛を描いた作品が好きです。ちなみに私自身は同性愛者ではありません。私はまだ学生で、しかも受験生なのですが、やはり未だにボーイズラブが好きで、暇があれば漫画を読んだり同性愛についての考えに耽(ふけ)ったりしてしまいます。

世間では私のような者を「腐女子」と呼ぶのですが、腐女子はあまり良く思われておらず、蔑まれる対象にあります。 しかし、私は同性愛者の方々を冷やかしたりしている訳ではなくて、純粋にボーイズラブが好きなのです。私は自分自身がとても恥ずかしいです。 人にも自分が腐女子だとは言えません。

でも、腐女子はやめようと思ってやめられるものではないのです。 もうどうしたら良いのか分かりません。私はこのまま自分に正直に生きていて良いのでしょうか。

◆大慈「ぬるい」
A: あなたは日本文化をナメています。BL小説なんてものは遅くとも平安時代には流行っています。源氏物語にBLシーンがあって、平安貴族の腐女子がたがハァハァ言っとります。腐女子どころか腐男子までハァハァ言っとりましたわ。たぶん藤原道長もハァハァしとります。平安時代の女性は12〜14歳で成人です。10代でBLに関心もって何が悪いってんでしょう

(中略)武田信玄なんて「いや、誤解なんだって! あの男とは未遂に終わってるから!! 本当は君(男)が本命なんだよぉぉぉ! この純愛を証明するために○○神社と××神社と△△神社と………の神々に誓いを立てるから許してぇぇぇ!!!」という恥ずかしい手紙が残っています。

(中略)何が言いたいか。堂々とすればよろしいとは口が裂けても言えませんが、後ろめたく思わず、上手く立ち回って下さい。そう、二重カッコで強調して繰り返します。『上手く立ち回って下さい』。

──「艦これ」にハマったりBLを語ったり、見れば見るほど大慈さん凄いな! そして、真っ向から問題に向き合う真摯な姿勢に、私の悩みも吹っ飛んだことは言うまでもない。Q&Aを見るだけでも面白いので、壁にぶつかっている人は一度見てみてくれよな!!

参照元:hasunoha
執筆:中澤星児