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最近のDTM(音楽ソフト)の進化は著しい。メンバーがいないのに各楽器をPCで打ち込んでバンドアレンジにするのなんて、今のミュージシャンであれば “常識” だ。極めれば、自宅で録音した音源であってもレコーディングスタジオと遜色のない音圧が出せてしまう。これは1990年代や2000年代初期では考えられなかったことだ。

しかし、最初からそのレベルまで極めたいと思ってDTMを始める人は少ないだろう。スタジオに持っていく前に、ちょっとノリを出す程度のドラムとベースがあればいい……そういう人が大半だと思う。そんな人たちに朗報だ。この度、アップルがリリースした自動伴奏アプリが手軽で優秀すぎてヤヴァイぞ!

・アプリの概要

そのアプリの名前は「Music Memos」。ボイスメモのような感じでメロディーやコードを録音するだけで、自動でドラムとベースの伴奏をつけてくれる。しかも、DTMの「GarageBand」や「Apple Logic」とも連携できてしまう。ちょっと思いついたアイデアをメモするのに最適だ。

・機械に対する不信感

だがしかし。私(中澤)は、こういったアプリの能力に疑問を持っている。どうせ、拍の頭がズレたり、コード取れなかったり、やたら無機質だったりするんでしょ? その化けの皮を剥いでやるよ。使ってみた結果は以下の通りだ。
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・基本1

録音ボタンをタップ。まずは、進行もリズムも超ありがちなG、D、Cの3コードをジャカジャカ弾いてみる。停止ボタンを押して、下に表示される「マイアイデア」を選択。再生してみると……ギターに合わせたリズムが流れ出す。まあ、これで合わせられなきゃ使えない。
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・基本2

次に、縦ノリの8ビートを意識したリズムでやってみよう。コード進行は同じ。録音を押し、ギターを弾いて停止。再生してみると、これも問題ない。簡易ではあるが、チューニング始め、拍子やベースのコード変更、トリムなどもiPhone上で行えるのは便利かもしれない。
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・応用1

続いて、ちょっとひねってハネたリズムで弾いてみることに。はたして、私のブギーについてこれるかな? 録音 → キーEのブギーを弾く → 停止。スクエアなハネ方ではないちょっと泥くさいこのノリについてこられたら、なかなか凄いぞ。再生を押してみると……
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……合わせてきた! ついてきやがった!! このアプリスゲェェェエエエ!!! 手軽すぎるでしょ……ついに時代もここまで来たのか……。このクオリティで無料ということが信じられない。
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・抜群の使い勝手

それにしても、初めてでも普通に操作できてしまうこの使い勝手の良さ。ホンマ便利な時代になったもんやで。なお、最後にオマケでライトハンドを用いた変態フレーズをちょっと弾いてみたら、それにもバッチリ対応してくれたぞ。

基本のビートは2拍4拍にスネアが入っているが、ハイハット、バスドラ、ベースなどの細かい部分でのグルーブの調整が的確だと感じた。これは1ミュージシャンに1アプリ欲しいレベルである。詳しくは動画を見ていただけるとありがたい。

Report:中澤星児
Photo:Rocketnews24.

▼「Music Memos」とのセッションタイム!