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2016年2月27日より日本でも公開予定のクエンティン・タランティーノ監督の最新作『ヘイトフル・エイト(The Hateful Eight)』。真冬の南北戦争を舞台に8人の “くせ者” が登場するこの作品を、多くのファンが心待ちにしていることだろう。

そして “くせ者8人” の内の1人が、渋〜い俳優ティム・ロスさん!  久々のタランティーノ作品登場となるロスさんだが、この度、映画よりも一足先に海外サイト Reddit に降臨!! なんと、「なんでも聞いて下さい」と広く質問を受け付けたというのだ。ということで今回は、ロスさんが答えた Q&A 33選をお伝えしちゃうぞ!

Q1:『ヘイトフル・エイト』の撮影はどんな感じでしたか?
A1:素晴らしい撮影現場だったよ。自分の出番じゃないとき、必要がなくても、みんなで他の役者の芝居をモニターで見ていたんだ。セットアップ中には、タランティーノ監督はでっかい音で音楽を流していた。ときどき、撮影中に大笑いしだした監督を、撮影の邪魔になるからと現場から出したりしたこともあった。毎日、夢みたいだったよ。

Q2:コロラド州での、『ヘイトフル・エイト』の撮影はどうでしたか?
A2:良かったよ。残念ながら、少し暖かすぎた。大雪が降るようにみんなで祈ったら、ちょっと待ったけれど、ちゃんと大雪になった。地元の人々はとても親切で、ビリヤード台付きの素晴らしいバーやレストランもあって、ひと時の “地元民” として良い時間を過ごせたよ。山々も美しかった!

Q3:僕は、『ヘイトフル・エイト』をアムステルダムで見るつもりです。大麻を吸って、地獄みたいに思いっきりハイの状態で見ても、あの作品は理解できますか?
A3:地獄みたいに思いっきりハイの状態であの作品を見たら、スゴく違った体験になるだろうね。素面とハイの両方で見ると良いね。僕ならまずは素面で見て、その後にハイの状態で見る。でもそんなにハイな状態で見たら、ゾッとしてしまうかもしれない。

Q4:映画『レザボア・ドッグス』と『パルプ・フィクション』、どっちの方がより好きですか?
A4:『レザボア・ドッグス』。なぜなら、タランティーノ監督と初めて仕事をした作品だから。初めて楽しいことをしたときの体験は、いつまでたっても記憶に残るものだし、なによりタランティーノ監督との仕事はめちゃくちゃ面白い。

Q5:映画『パルプ・フィクション』のスーツケースの中身は何だったんですか?
A5:撮影現場で実際に入っていたのは、「バッテリーとランプ」。でもタランティーノ監督は、あの場面で何が “入っていることになっているか” 教えてくれたんだ。他の誰も知らされていないし、僕も子供にも教えたことはない。

Q6:映画『レザボア・ドッグス』の最後の方の場面で、Mr.ホワイトが Mr.オレンジに何かささやきましたよね? なんて言ったんですか?
A6:覚えているけど、教えないよ。君が知らないなら、僕は言わない。『パルプ・フィクション』に登場する “ブリーフケースに何が入っていたのか?” みたいなものだ。作品にとっての “プライベートの部分” は、見る人の中でずっと興味深い形で広がっていく。あなたは、Mr.ホワイトが何と言ったと思う? 聞いてみたいな。

Q7:あなたは、映画『フォー・ルームス』のテッド役で出演されていましたが、それまでのあなたのキャリアからすると、あの役を演じるのは難しかったと想像します。どうですか?
A7:あの作品を見た人は、ほとんどが “ラリって” いたんじゃないかな。それくらい変な映画で、クレイジーなコミックのスゴい部分がギュッと詰まっていた。

映画『ジョーズ』を見たとき、子供だった僕はイスから飛び上がった。『フォー・ルームス』の撮影初日で、そんな “思い切った動作” を演じてみたことで、あの作品での僕の演技の方向性が決まったんだ。そのほとんどが即興だった。僕は観客にささやきかけるような演技よりも、体全体を使ったパフォーマンスの方が大好きなんだ。『ヘイトフル・エイト』でもそんな演技をしたよ。

Q8:『ヘイトフル・エイト』と『スター・ウォーズ』の上映時期が重なりますが、タランティーノ監督が 「ディズニーが LA のある映画館を脅して『ヘイトフル・エイト』のスクリーンを奪った」と怒っていますね。このことについてどう思いますか?
A8:なぜ、そして、どうやったらこんなことが起こるのか理解できない。すでにチケットも売り出され、劇場まで家族を連れて見に行くキャストだっていたり、スクリーンの色々な準備だってされていたはずだ。何が起こっているか分からないよ。

Q9:人々が想像できないような、なにか変わった趣味を持っていますか?
A9:僕は写真をよく撮るんだ。『ヘイトフル・エイト』関連で、ロンドン、パリ、ニューヨークをまわったとき、仕事がなければ外に出て、クレイジーな写真をたくさん撮ったよ。あれは楽しいひとときだったし、僕は写真を撮影するのが大好きなんだ。

ネット上では公開していないけれど、ロサンゼルスでは展示会も行った。でも特にこれぞという趣味はない、休みのときは、ほとんど家でゴロゴロしているんだ。

Q10:今後、演じてみたい役や関わりたいプロジェクトなどありますか?
A10:そんなふうに考えたことはないな。キャリア計画を立てたこともない。どんな仕事が舞い込んでくるか、そして自分がどう対応するか、ただ待っているだけって感じだ。頭の中に、ゲームプランを描くことはないけれど、なにか大きな演劇のプロジェクトには興味がある気もする。僕は舞台で演じることが苦手だから、舞台の仕事は経験がないんだ。今後演じてみたい役も、思いつけない。

Q11:これまで食べた中で、最高のハンバーガーは何ですか?
A11:『In-N-Out 』のアニマルスタイル。

Q12:好きなホラー映画は何ですか?
A12:ホラー映画はあまり好きではないんだけど、『シャイニング』は好きだ。『死霊のはらわた』みたいなのが好きなんだ。『死霊のはらわたII』は、最高の面白さだった。僕の手を返せ!

……さらなる質疑応答は、次ページ(その2)へ GO!

参照元:Reddit(英語)
執筆:小千谷サチ
イラスト:稲葉翔子