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これまで二度に渡り、音楽使い平沢進さんの先進的なオリジナリティをご紹介してきた。その類い稀な音楽活動は、どのような発想のもとでなされているのか……ファンならずとも興味深いのではないか。

また、前回ご紹介した観客参加型のインタラクティブ・ライブは、どのようにして作られたのか……などなど、聞いてみたいことを山ほどあるが……。実は、平沢さんは ほとんどメディアに露出をしない方。であるにもかかわらず、今回なんと、ご本人自ら一問一答形式で答えてくださった! その数、全21問!! なんてラッキー!!! 超絶貴重なインタビューは以下のとおりだ……!!!!

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質問1:今回のインタラクティブ・ライブのシナリオならびに新作アルバムの歌詞、どちらもストーリーが非常によく作り込まれており、その世界観には双方の関連性を感じましたが、今回のライブのシナリオとアルバムの楽曲制作は同時進行だったのでしょうか?

A: 同時進行ではありません。ライブのシナリオは後追いです。

──また、過去の作品はライブのシナリオが先、またはアルバムが先、など、ケースバイケースなものなのでしょうか?

A:そのとおりです。

質問2:物語を考えることはお好きなのですか?

A:私は物語を考え出すことができると自覚しています。それが好きか嫌いかは考えたことがありません。

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質問3:創作において、意識していることは何ですか?

A:難問です。創作には幾つもの段階と領域があり、それぞれに意識されることは異なります。意識しているものを一言で表すのは不可能です。

質問4:創作において、リスナーの満足と、ご自身の満足とは比例していますか? あるいは、どちらかを優先して行われていますか?

A:リスナーの満足は結果論です。私は創作時にリスナーの満足を考えたことがありません。有難いことです。

質問5:インタラクティブ・ライブと通常のライブ、準備と実際の公演ともに、大変なのはどちらですか? やはり前者ですか?

A:ご推察の通りです。

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質問6:「平沢さんは時代を先取っている」もしくは、「時代が後を追っている」と謳(うた)われることは今までに幾度となくあったかと思いますが、ご自身でそう感じることはありますか? YESの場合、それはどういった時ですか?

A:先取りしているように見えるのは、私の自然な行為の結果です。自分の自然な行為について他者とは比較する意味がありません。先取りしているという評価をいただいた時に、ああ、そうなんだな、と思うだけです。

質問7:今は音楽配信が主流となりましたが、こうなることは予想されていたのですか? また、現状の問題や改善すべき点は、どのようなことだと感じられますか?

A:主流と呼べるほどの実態は私には見えていません。問題や改善点は多く存在しますが、それはリスナーとアーティストを直結させる側面を持つDL配信においてはアーティスト毎の課題となるでしょう。

──なるほど、なるほど……!! 想像のつかない回答の連続であることは想像通り。平沢さんならではの回答は、次ページ(その2)にまだまだ続くぞ!!