Oilfish
紙で作った米、古タイヤで作ったタピオカ……食品偽装のニュースが後を絶たない中国。そんな中国で、最近、また事件が起こったようだ。

ある男性がレストランで天然鮭を食べたところ、尻から油が止まらなくなる事案が発生。意思とは関係なく肛門から流れ出る油。どうやら、彼が食べたのは鮭ではなかったよう。食品偽装の疑いが出てきたのだ。

・鮭がウマイと評判の店

尻から油が止まらなくなったのは、浙江省温州市で働く陳さんだ。2015年11月1日、陳さんは友人6人と共に海鮮料理の店に行ったのだという。

その店の鮭は、天然モノで美味しいと評判! 陳さんらは6人で約2.5キロもの “鮭” を注文し、煮て食べたのだそうだ。ちょっと油っぽいかなーと感じたそうだが、陳さんは鮭を食べるのが初めて。「こんなものだろう」と何も疑問に思わず、“鮭” をしっかり平らげたという。

・尻がら油が止まらなくなった

だが、翌日、異変が起こった!! 夜、陳さんがベッドでオナラをしたところ……なんと尻から油がダダ漏れ! ズボンから布団から、一面がオレンジ色の油に染まってしまったのだ。その後、2日間、尻からは幾度となく油が漏れたとのこと。

・食べたのは「バラムツ」という “有毒魚” か

尻から油が出るようでは、オチオチ仕事もしていられない。体調不良の原因が “鮭” だと考えた陳さんは、ネットで検索。すると、驚きの情報が飛び込んできたそうだ。

それは、近年、中国では「バラムツ」という深海魚が鱈や鮭に偽装され、市場に出回っているという情報だ。バラムツは、油分のほとんどが、人体では消化できない成分で、食べると尻から油が止まらなくなるそうだ。日本では “有毒魚” として販売が禁止されている。

尻から油……陳さんの症状は、バラムツを食べた反応にソックリ! 店は、バラムツを鮭に偽装して提供していた疑いが浮上したのだ。

・店側は偽装を否定「野菜を食べてなかったからでは?」

この件について、店側は中国メディアに対し偽装を否定。鮭は、東北地方から取り寄せたもので、そもそも東北にはバラムツはいないと主張しているという。陳さんの体調不良については「野菜を食べてなかったからでは?」と話しているそうだ。

この件について、現地の食品薬品監督管理所は、魚の仕入れルートの確認を急ぐと共に、提供された “鮭” の成分分析を行うとしている。

同様の偽装は初めてではないそうだが、今回の「鮭を食べたら尻から油が止まらなくなった事件」は、中国のSNSでも拡散して話題となっている。バラムツの大量摂取は悪くすると死に至ることもあるという。今回、注目されたのを機に同様の偽装がなくなることを願うばかりだ。

参照元: 新浪新聞東京都市場衛生検査所
執筆:沢井メグ
Photo:Wikimedia Commons