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NO BEER、NO LIFE。こう豪語する人は、世界中に山ほどいるだろう。キリン、アサヒ、エビス、コロナ、ハイネケン、ヒューガルデン、バドワイザー、そしてギネスなど、人それぞれの “お気に入りビール” があるはずだ。

さて黒ビールと言えばこの『ギネス』なのだが、なんと256年という長き歴史を誇る “ギネスの伝統の味” が変わるかもしれないというのだ! な、なんだって? 一体なぜだ!?

・256年飲まれてきたギネスビール

1759年、アイルランド・ダブリンのセント・ジェームズ・ゲート醸造所で誕生した『ギネスビール』。256年という長い歴史を持つ飲料だが、この度「ベジタリアンの人々も楽しめるビール」として生まれ変わると宣言された。

なぜなら現在の製法では沈殿除去のために、魚の浮き袋に含まれるゼラチン “アイシングラス” が添加されているので、肉や魚を食べない「菜食主義者」の人々がギネスを飲めないというのだ。

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・ギネスを飲むと同時に魚も摂取する!?

もちろん、ビールは魚の味がしないし、醸造過程でアイシングラスの大半がビールから除去される。けれども完全に取り除くことは不可能で、ごく微量の魚の成分が、製品に残ってしまうのだとか。ギネスを飲んでいると、知らず知らずのうちに魚を摂取することになるのだ。

・多くの菜食主義者が「アイシングラスを使わないで!」と抗議活動

ということで、これまで長いこと菜食主義者の間では、「アイシングラスを使用しないビール」を求める声が上がっては、抗議活動や署名活動が行われてきた。

ある菜食主義者の男性は、「現在は、動物性食品を使わず、かつ同じくらい美味しいビールを作る方法がいくらでもあります。製造方法を変えることで世界中の菜食主義者が、ビールを飲むことが出来るようになるんです」と主張している。

そんな人々の熱意が届いたのか、ギネスは19世紀から続けてきたアイシングラスの使用に終止符を打ち、「2016年には植物性物質に転換する」と発表したのだった。

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・ギネスファン「味が変わらないことを祈る」

では今回の決定を、ギネスファンたちはどう思っているのだろうか? ネット上を見てみると、どうやら不満に思う人も少なからずいるようだ。

「本当にギネスを飲むかどうか分からない人たちのために、今の顧客を失うようなリスクはおかさないでほしい」
「こういうケースが最近増えているよね」
「製法を変えたら、本当に菜食主義者の人たちはギネスを飲んでくれるのかな?」
「今の味で完璧なのに……」
「俺のギネスが!?」
「味が変わらないことを祈る」

そう、ギネスにこだわりを持っているファンは多く、ネット上でも「ギネスの正しい飲み方は?」や「ギネスはぬるいままで飲む? それとも冷やして飲む?」などの論争がそこかしこで行われているぞ。うーん、ファンたちの「味が変わってほしくない」と願う気持ちはとてもよく分かる。

ギネスは、「現在の品質を保ちながら、効果的で、環境に優しい方法を模索していきたい」と話しているものの、さて肝心のお味はどうなるか? 新発売となったら飲み比べてみたいものだ。

参照元:IndependentNew York PostThe TelegraphMail Online(英語)
執筆:小千谷サチ
Photo:RocketNews24.