「ストレス発散」とは、厳しい今を生き抜く現代人にとって欠かすことのできないスキルである。職場で上司にキレられたり、後輩から無視をされたとしても、翌日にはスパッと切り替えて仕事をしたいものだ。

今回は、数あるストレス発散方法の中でも最強だと言われている「瓦割り」を紹介したい。瓦割りといえば、空手の達人のみに許されたパフォーマンスだと思っている方も多いだろう。……しかし、怒れる部長から新人OLまでもが、東京都品川区の「かわら割道場」に立ち寄っては、バリンと瓦を割ってストレスを発散しているというのだ。

・「瓦」に慣れ親しんでもらいたい

かわら割道場を営業しているのは、屋根を専門に扱っている会社『石川商店』。日本の伝統文化である「瓦」に慣れ親しんでもらうため、道場を始めたという。割られた瓦も、屋根工事で大事に利用されるということだ。

気になる瓦割りのコースは5つ。子供にオススメの瓦1枚「序の口」から、前人未到の20枚「横綱」まで、参加者のレベルに合わせたコースを用意している。もちろん筆者は「横綱コース」一択。「前人未到」に男は憧れるのだ。

すると、「じゃあ、裏メニューの将軍コース(30枚)にしましょう」とスタッフの方が声をかけてくれた。お、おう……(無理無理無理!)

・瓦割りのコツ

聞くところによると、瓦割りは「正拳突き」や「手刀」「ひじ鉄」などで行うが、コツは「瓦の中心に垂直で当てること」。大きく振りかぶって中心を外しても、手が痛いし瓦は割れない。逆に、瓦を見事に一撃で破壊することを “撃破” というらしい……かっこいい。

・男なら負けると分かっていても戦わなくてはならない時がある

30枚にも重ねられた冷たい瓦の威圧感はMAXで、筆者は恐怖と緊張から、頂いたアドバイスを全て忘れて真顔になっていた。そして次の瞬間! あれだけ「大きく振りかぶるな」と教わったのに、筆者は雄叫びを上げながら天に向かって限界まで右拳を突き上げ、その勢いのまま全エネルギーを瓦にぶつけたのである!

ガシャンと割れた瓦の音は美しく、挑戦者の勇気をたたえてくれているように感じた。20枚の瓦が割れたが、残った10枚の瓦は動かずに じっとこちらを見ている。「まだまだだな」と言っているのだろう。

・超スッキリした

振り返れば、筆者は瓦と対面した時に、「弱い自分」と「強い自分」が交互に現れて混乱したが、すべての迷いを振り払うために雄叫びを上げたのだ。たった一瞬で心の中のモヤモヤを吹き飛ばした瓦割りは、まさに最強のストレス発散方法なのかもしれない。

瓦割りには、確かに日常生活では味わえない緊張感と爽快感があった。ストレスで爆発寸前の方がいたら、ぜひ瓦割りに挑戦してスッキリしてもらいたい。筆者も次回は必ず30枚を撃破してみせるぞ!

参考リンク:かわら割道場
Report:砂子間正貫
Photo:RocketNews24.

▼動画はこちら。

▼かわら割道場

▼30枚の瓦……無理無理無理!

▼瓦割りに初挑戦!






▼結果は20枚

▼最後にもう1回 動画だ!