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音も立てずにどこにでも入り込むニャンコは、動物界の忍者。これまでにも船に忍び込んでエジプトからイギリスに渡ったり、車のエンジンルームに入り込んだりと危険な目にあってきた。も~う! 安全のためにもおとなしくして!!……と言ってもネコは聞く耳を持たない。

そして今回もまた、1匹のニャンコが危険な場所に忍び込んだぞ。それはワイン貯蔵庫! なんとニャンコは3本ものワインを飲み干してしまい、もう少しで命を落とす状態で発見されたのだとか……。

・ドイツで1匹のニャンコが失踪

2015年7月下旬、ドイツのヴュルゼレンに住むネコ、アリョーシャが突然姿を消した。毎日お外を巡回するのが好きなアリョーシャだったが、ある日飼い主さんの元に戻ってこなかったというのだ。

次の日になっても、その次の日になっても帰ってこない。もちろん飼い主の女性は、アリョーシャの身を案じて近所を探しまわり、ビラも作成して人々に配ったという。それでも目撃情報は得られない……。一体どこに行ってしまったのだろう? 飼い主さんは心配でしょうがなかったはずだ。

・ワインを飲んで命を落としかけたニャンコ

けれども、失踪から7週間が経ったある日、アリョーシャが発見された。どこで? 近所の家のワイン貯蔵庫でだ! なんとアリョーシャは貯蔵庫の中に閉じ込められ、3本の白ワインを割り、中身を飲んでしまったようなのだ!! もちろん、ネコにとってそのアルコール量は危険。発見されたときは「命を落としかけていた状態だった」と飼い主さんは話している。

その後、すぐに動物病院に直行したところ、アルコール中毒だと診断されたアリョーシャ。しかし、入院し点滴を受け、3日後には家に帰ることができるまで回復したそうだ。ふ~、一安心! けれどもトラウマに陥ったのか、アリョーシャは水を飲まなくなってしまったという……。

・自分のネコが毒を飲んだと思ったら……

今回の件に限らず、毒を摂取したネコが動物病院に運び込まれることは珍しくないようだ。なぜならネコはきれい好きなので、肉球をなめ、そこに付着した毒を体内に入れてしまうのだとか。例えばこれから冬にかけては、猛毒の不凍液をなめてしまうネコも多いという……。

もちろん “外に出さない” などの防止対策が重要だが、『英国王立動物虐待防止協会』は、「ネコが毒をなめた場合の対処法」として以下の手順も呼びかけているぞ。

1:まず落ち着くこと。そしてネコを毒から遠ざける。

2:動物病院に連絡し、いつ、どこで、どのようにしてネコが毒を摂取したかを伝える。もしも可能なら、動物病院にその毒を持っていく。けれども危険な場合は、持っていかない。

3:獣医師の指示を仰ぐ。

決して自分の判断で処置を行わないこと。人間や他の動物の薬が、ネコにとって毒となる場合もある。

ネコに無理矢理吐かせようとしない。特に塩水を飲ませることはとても危険。

もしもネコの皮膚や毛皮に毒が付いた場合は、シャンプーと水で洗い流し、よく乾かすこと。

二次感染を防ぐために、他の動物と接触させない。(『英国王立動物虐待防止協会』より)

ネコは好奇心が旺盛な動物。危ない目にあわないように、飼い主である私たちがシッカリしなければ! 

参照元:The Local deRSPCA(英語)
執筆:小千谷サチ
Photo:Rocketnews24