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どうせ泊まるなら、誰だって高級ホテルに泊まりたい。けれども高級ホテルってのはお金が沢山かかる。心のこもったサービス、それでいてお手頃プライスのホテルがあればいいんだけど、残念ながらそんなホテルは滅多にない。

ところがである。私は発見した。世界最高級のサービスにも関わらず、限りなくリーズナブルな幻のホテルを!

・こんな褒めまくりレビュー初めて見た!

その朝、私は台湾中部・台中市のとあるホテルで目を覚ました。中堅より少し落ちるその安ホテル、とにかく古くて埃っぽい。どんだけ埃っぽいかって、深呼吸すると息苦しくなるくらいヤバい。小さな窓からは日光なんてほとんど入らず、何となくじめじめ。アレルギー持ちの私には厳しかった。

やむなく宿を移ろうと考え、某ホテル予約サイトのアプリから周辺ホテルをチェック。相場以下の価格で検索すると、二段ベッドだの三段ベッドだの、ドヤまがいのシェアハウスやゲストハウスがずらりリストアップされる。20代ならこういうのもいいんだけど、おっさんは個室がいいなぁ……なんて思ったそんな矢先の出来事だった。

んッ? ドヤまがいの安宿の中に、ひとつだけビジネスホテル風の写真を発見。宿代はゲストハウス並みながら、まごうことなきホテル。何がすごいって、何気なくチラ見したカスタマレビューに目が釘付け。そこには今まで見たどのレビューをも凌駕する、最高の賞賛が記されていた。

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せっせせ、世界40カ国中最高級とは! 只事じゃないわ。

・こ、これが世界最高級のサービス!

半信半疑のまま、問題の「金座ホテル」に到着。着いてびっくり。パッと見、よくある寂れビジネスホテル。ところが流石、世界最高級と謳われるだけあって何かが違う!

レセプションのお姉さんは流暢な日本語をしゃべる……。ま、台湾にはそんなホテル掃いて捨てるほどあるし、夜勤のおっさんも片言の日本語を操るが、彼女の日本語レベルといったら、発音も語彙もそこらのアホな日本人を凌駕! しかもお手製の手書き(ここ重要)マップをくれたり、何かと声をかけてくれたり、ほのかな恋心を抱いてしまいそうな親切っぷりなのだ。

・一体どこの40カ国なんだ!?

もちろん、いいところばかりではない。間取りは変だし、部屋はまんま古びたラブホ。レビューにあった天井のミラーは流石に撤去したようだが、1人でいると何となく落ち着かない。

噂の朝食はハム玉子サンドイッチと焼き餃子から、その日の気分でいずれかをセレクト。ニンニク臭い焼き餃子とカフェオレは絶妙な取り合わせだった。とまあ、一体どこの40カ国中最高だったのか、残念ながら国名の内訳は公開されていないものの、なんだかんだ言って快適だったし、こうしてネタにさせてもらい大満足。皆さんも旅行に出かけた際は、ちょっと変わったホテルを探して泊まってみよう。

というわけで、「究極のホテル」探求の旅はまだまだ続く……。

Report : クーロン黒沢
Photo : Rocketnews24.

▼問屋街みたいなところに、その建物はあった
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▼古きよきテイスト漂う避難案内
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▼設備は可もなく不可もなく
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▼意味もなく広大なバスルーム
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▼あちこちにさりげなく設置されたミラーが怖い
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▼朝食はサンドイッチ&コーヒーもしくは
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▼コーヒー&焼き餃子。朝からニンニクタップリでした
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