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突然だが、皆さんはかつてネットで大拡散した『整形家族写真』をご存じだろうか? キレイに着飾った超美男美女のパパママと、美形とは言えない子供3人が写った記念写真である。

実はこちらは、2012年頃に話題となった台湾の美容整形の広告だ。「唯一の心配は子どもへの説明だけです」という意味深なキャッチコピーが非常に秀逸だと絶賛されたのだが、この広告が再び話題となっている。

この画像に写っている美女本人が登場し、画像のせいでモデル人生がメチャメチャになったと激白。“こんな広告にされるとは知らなかった” とし、「不当な使用だ」と涙ながらに訴えているのである。

・こんな広告にされるとは知らなかった

怒りの声をあげているのは、台湾のモデル葉宛承(よう・えんしょう)さんだ。シュっとした輪郭に、凛とした大きな瞳の彼女は、たしかに広告に写っている女性である。

今回、問題となっているのはここからだ。台湾のニュース動画を見てみると、葉さんサイドは、撮影された写真は別の広告として雑誌に掲載されるという契約だったと主張している。つまり、美容整形クリニックが画像を盗用し、無断で広告にしたというのだ。

・関係ないニュースにも使われて誤解を受ける

広告画像がネット上で大拡散していたのは、皆さんもご存じの通りだ。さらにその画像が「韓国の整形美女が男性を騙して結婚 → 生まれた子供がブサイクで整形がバレ、夫に12億ドル請求される」という彼女とは無関係のニュースで使われたことにより、“彼女自身が整形した、詐欺をした” と誤解されたという。

記者会見では、葉さんはこれらの誤解により、国内外での仕事の機会を失っただけでなく、人格までも否定され精神的に甚大な被害を受けたと涙ながらに語っている。

台湾メディア AppleDaily によると、葉さんの弁護士は、美容整形クリニック、広告代理店を肖像権等の侵害で、そして葉さんの元の所属事務所を契約違反で訴える構えを見せているとのことである。

・美容クリニック「画像は適切な方法で使用」と主張

これに対し、広告を掲載した美容クリニック「簡単美形診所」は、葉さんサイドの主張に真っ向から反論。画像は広告代理店である「J・ウォルター・トンプソン台北」から適切な形で提供されたものだという声明を発表した。

また、「J・ウォルター・トンプソン台北」も、当時、葉さん側が “広告制作にかかわる同意書” にサインしており、その同意書を根拠に『整形家族写真』の使用は違法ではないとしている。さらに、今回の騒動に遺憾の意を示すとともに、同社と「簡単美形診所」の信用と名誉が傷つけられたとして、必要であれば争う姿勢を見せているそうだ。

どちらの主張が法的に正しいのかは、現段階では不明だ。ただ会見の動画を見ていると、葉さんにも同情の念を覚えてしまう。また、葉さんのほかにも、広告に写っているキッズモデルの親も “故意にブサイクに画像加工された” と不快感を示していると伝えられている。

広告自体は秀逸だっただけに、このような事態になり残念だと言えるだろう。

参照元:YouTube、Facebook [1][2]Apple Daily 台湾ET Today自由時報(中国語)
執筆:沢井メグ

▼あの有名な広告がこんなことになるなんて……

▼会見の模様を伝えたニュース動画

▼葉宛承さん。余談だが、Facebookを見ているとよく日本に来ているようだ