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福山雅治さんの結婚により、株価も急落したとかしないとか。そんな『福山ショック』に関して、世間にはどうも女心を理解できていない発言が目立つ。「現実を見ていない」だとか、「もともと可能性ゼロ」という言葉は、もっともな正論ではあるが、女心は微塵も汲めていない。

これでは「だからモテないんだよ豚野郎‼︎」と一刀両断されても仕方がない。ちなみに、私は福山さんのファンではない。ファンでもないのに、思わず立ち上がるほど衝撃を受けたのは事実だ。それは一体なぜなのか。以下に、男性は知る由もない……複雑な女心を紐解いてみようと思う

・女性は夢をエサに生きる生き物である

まず、第一に述べたいのは、女とは、夢という名の妄想を糧に生きている──ということ。そしてその夢は、叶うか叶わないかは問題でない。女性はいつだって白馬の王子様との恋を夢見ている。

・なぜ未婚でなければならないのか

しかし、夢もただ見るだけではつまらない。「夢がいつしか現実になる」そのことを夢見るのだから、いくらかのリアリティが必要。ゆえに、白馬の王子様は未婚でなければならない。

既婚であっても、離婚を想定するなどでそれなりに対処はできるが、それでは昼ドラ色が濃くなり、ピュアさに欠けてしまう。また、妙に現実的になりすぎるという弊害も生じてくるので、夢を与える人物が未婚であることは必須なのである。

・叶わないなんて百も承知の夢である

このように、世の女性は「叶わないことはわかってる」。「だけど、同じ地球(くに)に生まれたの……ミラクル・ロマンス」そう思って未婚のイケメンに儚い夢を抱いているのだ。それを「可能性ゼロ」と切り捨てるのは、無粋の一言。世の女性は一斉にそっぽを向くであろう。
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──では、今回の “福山ショック” はなぜこんなにも大規模な衝撃となったのか?

・富士山が噴火するような衝撃

それはズバリ、彼は独身貴族を貫くイケメンだと、多くの人が勝手に思い込んでいたからである。要潤、向井理、西島秀俊、堺雅人……続々と身を固めてゆくイケメン俳優。そんな中でも、熱愛報道が浮いては消え、浮いては消え……を繰り返していた福山雅治さん。そんな福山さんの姿に、世間の人々は富士山を連想していたのではないか。

──いつかは噴火する。でも、私が生きてるうちはしないかも。

といった、非現実的な事象とみなされていたのだ。しかし、そんな想定外なことが実際に起きてしまった! 心の準備ができていなかった人々は大パニック。ゆえに、ファンであってもなくても、女性のみならず男性までもが、思わず立ち上がってしまったのだ。

・女としての不甲斐なさ

ちなみに、ファンではない筆者(DEBUNEKO)も、福山さんの結婚にちょっとだけヘコんだ。なぜかというと、決して落ちないと思っていた城が崩されたからだ。それも、同世代の女性によって……。

不落城を崩したのは私じゃなかった──。女としての実力不足だ。そんな不甲斐ない気持ちがこみ上げたのだ。それはひとえに女性としての意識の高さと、飽くなき向上心の表れなのである。

・そっとしといてくれ

福山雅治という夢が破れてしまった誇り高き女性たちは、試合に負けた甲子園球児と同じと言っても過言ではない。そんな夢破れた者に対し、「そもそも可能性ゼロ」などと傷口に塩を塗る行為は紳士の振る舞いではない。

そっとローションティシューを差し出すのが優しさだ。くれぐれも、火に油を注ぐことのないよう注意喚起したい。世の男性陣は、今こそ紳士の紳士たる所以を女性に見せつけるチャンスだからである。ともあれ福山さん、吹石さん、末長くお幸せに!

執筆:DEBUNEKO
イラスト:稲葉翔子
Photo:RocketNews24.

▼「茶化す」は一番やってはいけない行為である。
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