ペットと一緒に航空機に搭乗する際、ペットは貨物室に預けられる。貨物室の空調はエアコンで調節されているが、客席内に比べたら快適とは言えない環境のようだ。夏場は駐機場での待機中に地上からの反射熱を受け、室内が高温になることもあるという。

そんななか、飛行中の航空機にて貨物室のヒーターが故障し、そのまま放っておいたらワンコが凍死してしまいかねない事態が発生!! そして、ワンコの命を救うために、パイロットが取った行動が ‟素敵すぎる!” と大きな話題になっているのだ。

・航空機のヒーターが故障して、貨物室のワンコが凍死の危機に!

エア・カナダ航空のAC085便が232人の乗客を乗せて、イスラエルのテルアビブからカナダのトロントへ飛行中の時だった。航空機を操縦していた匿名パイロットが、貨物室のヒーターが正常に動いていない事に気付いたのだ。

ヒーターが利いていない状態だと、上空では貨物室の気温が零下まで低下する。貨物室には7歳になるフレンチ・ブルドッグのシンバが搭乗しており、そのまま放っておいたら凍死の危機にさらされてしまう。

生き物が乗っていなければヒーターが故障してもさほど問題はないが、貨物室の気温が急激に下降していることを確認したパイロットは、シンバの命を救うためにある行動に出たのである!

・ルートを変更してフランクフルトに緊急着陸!!

パイロットはトロント行きのルートを変更し、一旦ドイツのフランクフルトに緊急着陸して、シンバと飼い主を降ろす決断を下したのだ。そうすればシンバと飼い主は、貨物室のヒーターが正常に稼働している他の飛行機に乗り換えることができるからだ。

パイロットがフランクフルトを選択した理由は、頻繁にエア・カナダがフランクフルト国際空港を使用しているため、犬を降ろした後に速やかに離陸できると判断したからである。

・ほとんどの乗客が緊急着陸に理解を示す

エア・カナダの広報担当者の話では、犬を降ろすために緊急着陸すると告げられた乗客のほとんどが、理解を示してくれたとのこと。

緊急着陸のため便は75分遅れでトロントに到着したが、ほとんどの乗客に大きな影響は出ず、乗継ぎ便を逃した乗客には同社が他のフライトを手配したそうだ。

パイロットは、人間だけでなく飛行機に搭乗している全ての命に責任があるのだ。パイロットの行動にも感銘を受けたが、文句も言わずに状況に理解を示した乗客も素晴らしいと思う。

参照元:Twitter ‏@WTHRcomWYHRcomINQUISITR(英語)
執筆:Nekolas

▼こちらがシンバと飼い主。ワンコが凍死しなくて良かった!!