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ひょんなことから舞い込んできた、マーベル映画でありディズニー映画でもある『アントマン』における “日本語吹き替え声優” への大チャンス。我らロケットニュース24軍団からは、7人の精鋭たちがチャレンジした。その結果、なんと先方から……

「合格者が1人います。是非とも出演してください」との正式オファーが! 誰なんだ!? も、もしかして俺(GO羽鳥)? いや、佐藤記者かなぁ。それとも……とドキドキしながら出演依頼のメールを読み進めると、合格したのは……なんとまさかの!!

・合格したのはDEBUNEKO記者

DEBUNEKO記者──。繰り返す、合格したのはDEBUNEKO記者。マーベル映画『アントマン』、配給も考慮して言うならばディズニー映画の声優になっちまったのは、なんとまさかのDEBUNEKO記者! くそっ、くそっ……。正直、うらやまC(シー)ぜ!gattu

ちなみに、DEBUNEKO合格の結果を知った佐藤記者は、心底うらやましそうな顔をしながら「いいな……。マジでいいな……。俺ならDVDを山ほど買って親戚とかに配りまくるわ」と言っていた。あんなに羨ましそうな顔をした佐藤記者を見たのは初めてだ。

・緊張してない

さて、それはさておき7月某日、都内某所のスタジオにて本番収録と相成った。バタバタと編集部で記事を執筆したのち、タクシーで現場まで直行。さぞかし緊張しているだろう……とDEBUNEKO記者を見てみると、ぜんぜん緊張してねえええええっ! なんでも「忙しすぎて緊張しているヒマもなかった」と本人談。わりと大物である。daihon

・大切なのは「尺を合わせること」

スタジオに入ると、まずは「吹き替えにおけるアフレコのポイント」を、日本語吹き替え版の三好慶一郎監督が丁寧に説明してくれた。もっとも大切なのは “尺を合わせること” らしく、“出演している演者さんが口をパクパクして話している間” に、日本語のセリフを言い切るのがポイントなのだとか。

なお、口パクのタイミングは遅れてもOK。尺さえ合っていれば、あとあと編集できるからだ。gatsupo

・「ハンク・ピムじゃない?」

DEBUNEKO記者が担当するキャラは「女性社員」で、セリフも「ハンク・ピムじゃない?」の一言だけ。監督の「とりあえずやってみましょうか!」という言葉を合図に、間髪入れずに録音スタジオに入るDEBUNEKO記者。そして……いよいよテイク1。

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DEBUNEKO「……ハンク・ピムじゃない?」

スタジオ内のモニタに映し出される公開前の『アントマン』を見ながら、実にナチュラルな感じで声を出したDEBUNEKO記者。その時、監督ならびに音響スタッフが待機している編集ルームでは「おおっ!」「いいじゃん……」との声があがった!

・究極の最高を求めて

正直、一発目で「も、もうこれでよくね?」的な完成度。だが、“もしかしたら、これ以上が出てくるのかも” という期待を込めてか、監督は演技のアドバイスを伝えながら、テイク2、テイク3……と収録を続けた。「もっとゆっくり話すといいかも!」「息が多いかなァ……」と、優しくDEBUNEKO記者にアドバイスを送り続ける監督。

だがしかし──やればやるほどダメになっていくDEBUNEKO記者。なんというか、ラビリンス。これはズバリ、迷宮に迷い込んでしまった感じでありましょう〜!pim

・こだわりにこだわる

なお、編集ルーム側では「ちょっと違うな」や「ビミョーに怒っている感じになってるね」と、情け容赦ない実直な感想が飛び交っているが、こちらの声はDEBUNEKO記者には聞こえていない。その光景を間近で見ていた私は、ビビると同時に感動した。

たった一言のセリフだけで、ここまで細部までこだわるのか! ──と。meikyu

・やっとこさOKが!

結局、テイク十数回目で「……オッケィ!」と監督からのOKサイン。そのセリフは、確かに今までで一番良い「ハンク・ピムじゃない?」であり、奇跡のテイク1を大幅に上回る完成度。他のスタッフさんたちも「いいね」と安堵の表情を浮かべていた。

真剣な眼差しでDEBUNEKO記者を見る監督からは、「きっとまだイケる。もっと良くなる。史上最強の “ハンク・ピムじゃない?” を言わせてみよう」といった、プロフェッショナルの執念をヒシヒシと感じた。日本語吹き替えの世界、スゴイんだなァ〜!!
gyoushi

・けっこうセンスある

ともあれ、これにて収録は完了。最後に、声優DEBUNEKOの感想を三好監督に聞いてみた。

三好監督「ご自身で “役” を考えて演技していたので、すでに最初から完成されていましたね。あとは細かいニュアンスが出るかどうか。最終的には、良いものが録れました。

彼女、けっこうセンスあると思いますよ。タイミングも、実は最初からバッチリあってました。途中で細かい速度を指示したら、ご自身で調整していたし……普通は、ああいう声のコントロールはできません。本当によかったです。すごい!」

──と、なにやら予想外の大絶賛! たいしたもんだ。なかなかやりおる。くやC(シ〜)けど、ほこらC!
kantoku

なお、声優DEBUNEKOの声が聞けるのは、本日2015年9月19日(土)公開の映画『アントマン』日本語吹き替え版だ。映画が始まってから早々に「ハンク・ピムじゃない?」のシーンが出てくるので要チェック。シルバーウィークは、映画館の『アントマン』にGOだ!!

参考リンク:マーベル『アントマン』
Report:GO羽鳥
Photo:RocketNews24.

▼この声でDEBUNEKOは合格した!

▼これがディズニー公式YouTubeの『アントマン』予告編だ!