とがったお耳に大きなお目目、チョコんとついたお鼻といえば……そう、ニャンコ。とは言え当然、どのネコにもそれぞれ素晴らしい個性が備わっている。顔半分がキレイに真っ黒だったり、前足がなかったり、指が6本あったり……そして今回ご紹介するニャンコもとってもユニーク! ズバリ、宇宙人みたいな姿をした『宇宙ネコ』が登場したのである!!

「どこが宇宙っぽいの?」と気になるが、写真を見れば一目瞭然。そこにいるのは……宇宙人グレイを彷彿(ほうふつ)とさせる、大きな大きなお目目をしたニャンコなのだ!

・キレイなお目目! でも病気なの

宇宙的でキラッキラな目を持つメスニャンコ、その名はマチルダ。2013年2月14日に動物多頭飼育者(ホーダー)の元に生まれたが、すぐに保護団体によって救出され、今では人間の両親と1匹のワンコと共に暮らしている。

ごく普通のネコとしてすくすくと成長していったが、ある時から目の瞳孔が開っきぱなしになることが増え始めた。驚いた飼い主さんがいくつもの動物病院を訪れた結果、マチルダには先天的な水晶体脱臼の症状があることが分かったのだった。

・マチルダの幸せを考えた決断

マチルダを救出した団体によるその後の調査によって、兄弟ネコたちも同じような症状を患っており、遺伝性疾患であることが判明。けれども、ネコによって症状も違うことから、対処方法はそれぞれの飼い主が考えなければならない。

両目の水晶体が外れているマチルダ。飼い主夫妻は迷いながらも、彼女の幸せで健康な生活を第一に考えて、今のところは手術をせず、定期的な検診を続けて行くことに決定。

・飼い主さんの完全サポート

しかし、2015年6月に行われた定期検診では、嬉しいニュースが飛び込んできた。なんと、マチルダの目の圧力値が正常となり、虹彩の後ろに水晶体が収まったことから、水晶体を取り出すような手術を行わないで済むというのだ! これには飼い主さんも、安堵の息をもらして喜んだ。

もちろん、他の懸念材料はまだ残されているが、飼い主夫妻は前向き。今後も、マチルダを完全サポートしていく構えだと言い切っている。その上、マチルダの病状を知った人々から多くの寄付が集まり、当面の医療費の心配はしなくてもいいのだとか。

ということで現在、他の動物たちのための寄付活動を進めている飼い主夫妻。そしてマチルダも「宇宙ネコ」として人々の注目を集め、寄付活動のお手伝いをしているのだった。

参照元:aliencatmatildaFacebook(英語)
執筆:小千谷サチ