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世の中には、その姿形から神秘的なものを感じさせる動物や植物が存在する。おそらくクラゲもそのひとつだろう。ふわりふわりと水中を漂う姿は、優雅でもあり、見ようによっては不気味でもある。とにかくナゾを感じさせる生物といって良いだろう。

・クラゲ水族館

山形県にそんなクラゲに特化した水族館があるのを、ご存知だろうか。鶴岡市の加茂水族館は「クラゲ展示種類数世界一」でギネス認定されている。実際に水族館に行ってみると、水槽を漂う数々のクラゲの姿に不思議と心癒され、ずっと見ていたいという衝動に駆られた。やはりクラゲには神秘の力があるというのか!?

・クラゲ展示に至る道

加茂水族館は、はじめからクラゲに特化することを目指していた訳ではない。そもそも館の始まりは1930年代までさかのぼる。地元有志が組織した組合により、山形県水族館としてスタート。その後に民間から行政の手に渡り、さらにその後民間の管理となる。年々入館者が減り、存続の危機に瀕していた。

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・1997年にターミングポイント

そんなとき、サンゴの水槽にクラゲが発生し、以来クラゲの展示が始まる。それが1997年のことである。クラゲの展示を境にして次第に入館者が回復し始め、2000年にクラゲ展示数日本一となる。現在ではクラゲ展示種類数が50種を越えており、ギネス登録認定されるに至っている。2014年に新館を開業。新館開業1周年で入館者数80万人を越える人気ぶりである。

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・神秘的な存在

サンゴの水槽にクラゲが発生しなければ、現在に至る道のりは開けなかったわけだ。加茂水族館にとってはクラゲさまさまである。同館ではクラゲを神と崇める勢いなのだが、実際に展示されているクラゲの姿を見ると、神様といわないまでも、神秘的な気持ちを抱かずにはいられないのである。

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・仲間とは思えない

たおやかに水槽を漂う様子は、水のなかを泳いでいるというよりも、空を舞っているように見える。捉えどころのない形は、刻々と変化し、我々人間の時の刻み方とは別次元で生きている気さえしてくる。また深海に生息するという、シンカイウリクラゲは身体が発光するのだ。それがまるでLEDでも仕込んでいるような不思議な光を放っている。

種が違うとはいえ、人間とクラゲは地球上に住む仲間のはずである。しかし同じ地球から誕生したとは到底思えない。もしや宇宙から来たのか!? そんな妄想さえかき立てられてしまう。

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・ボーっと見ていたい

私(佐藤)が訪問した日は週末で、家族連れで大賑わいだった。今度訪問するときは平日にしたい。誰にも邪魔されることなく、ボーっとクラゲを眺めていたいものだ。

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・今回訪問した施設の情報

名称 鶴岡市立加茂水族館
住所 山形県鶴岡市今泉字大久保657-1
営業時間 9:00~17:00、夏休み9:00~18:00
休館日 年中無休

Report:佐藤英典
Photo:Rocketnews24.

▼2014年にオープンした新館「クラゲドリーム館」
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▼神秘的なクラゲたち
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▼クラゲ入りのソフトクリーム(350円)も売ってるぞ
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▼コリコリしていておいしい
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▼クラゲ入りのラーメンも食べられるぞ
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▼きっとクラゲが好きになる
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