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新たな歴史がメジャーリーグ史に刻まれた。2015年6月6日、オークランド・アスレチックス vs ボストン・レッドソックスの試合で「両投げ投手」がメジャーデビュー。なんと彼は左右からボールを投げ分け、無失点の好投をしたのである!

オークランド・アスレチックスに所属する彼の名前はパット・ベンディット。29歳と遅咲きの投手ながら、メジャー史において2人目の快挙を達成した姿は、動画「#THIS: Switch-pitching Venditte shines in MLB debut」で確認できるぞ!

・本格派の両投げ投手

動画には、パット・ベンディット投手が左右両方のサイドスローからの投球で打者を仕留めるシーンが収録されている。まず左腕でファーストゴロに仕留めると、続いては右腕からセカンドゲッツーを奪う。

彼のことを何も知らずに見ると、2人の投手が投げているようにしか見えない。片腕だけでもプロレベルの球を投げるだけでもすごいことだが、彼の場合は両腕だ。また、史上2人目といえども1人目のグレッグ・ハリス投手は1試合のみの投球で、本格的な両投げ投手は、彼が初めてといっても過言ではない。

・ルールを変えた男

そんな彼のピッチングで気になるのは、なんといっても両打ち打者との対決であろう。以前はスイッチ同士の対決に関するルールがなかったが、彼が両打ち打者と対峙したことで問題が発生した。

お互い譲らなかったため、それからは「先に投手が投げる腕を示されなければいけない」という通称「パット・ベンディット・ルール」が定められた。実際、先日の試合でも適用され、彼は右腕で投げることを選んでいる。

・ネットの声

「すげぇw(;’∀’)」
「スイッチピッチャーとかヤバすぎ… 」
「ベンディットすごいな! 夢がある!」
「ベンディットとかいう真の二刀流 ほんと大谷よりもロマンある」
「両投ってドカベンのわびすけじゃん! パッド・ベンディット、名前覚えよう*\(^o^)/*」
「ベンディット面白いよなあ もうちょっとストレート速かったらもっといいのに」

彼の投球にネットも大興奮。まるで漫画のような投手である彼に対し、「スゴい」、「夢がある」といったようなコメントが見られた。まさにロマンの塊。左右合わせて1試合200球を投げることもできるのだろうか……そんなことも考えてしまう。

・なぜ両投げができるのか

ちなみになぜ彼が両腕で投げることができるのかというと、幼い頃から両利きであったそうだ。父親の指導もあり、両投げができるほどにまで成長。今では、左右対称に作られた大きめの左右両投げ用グラブ(ミズノ製)を使い分けて投球している。

日本プロ野球には、「二刀流」の大谷翔平選手(北海道日本ハムファイターズ)がいるが、パット・ベンディット投手も同じくらいおもしろい存在だ。彼らの存在が今後の野球界を動かすのか、これからの活躍に期待したい。

参照元:YouTube
執筆:原田たかし

▼どちらの腕でもプロレベルのボールを投げることができている

▼伝説となっているスイッチ同士の激突

▼0:19〜左右両方のフォームが比較されている

▼普通に考えたら漫画の世界である