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薄毛からフサフサへのルートは、長くて曲がりくねったワインディングロードだ。そこを走破して、フサフサの栄冠を勝ち取れるのは、薄毛のなかのほんの一握り。途中で諦める人は数知れない、厳しい挑戦である。

私(筆者)も、「なんか最近、薄くなってきた」と感じ始めた数年前から、その道を走り始めた1人。育毛活動、いわゆる “毛活” にハゲみ、フッサフッサというゴールを目指しているのだが、その途中で「こんなこと、やらなければよかった!」というミスを何度か経験してきた。

そこで今回は、「自分と同じ後悔をする人が減るように」という気持ちを込めて、ランキング形式で発表したい。題して、「薄毛を改善しようとして “さらに悪化させてしまった” 失敗ワースト3」だ。

・薄毛を改善しようとして “さらに悪化させてしまった” 失敗ワースト3

ワースト3:安い育毛剤に手を出した

この場合の安い育毛剤とは、薬局で500円前後で売られているヤツ。爽快感をウリにしているスプレータイプの育毛剤である。実際に筆者が使ってみると、なるほど、確かに気持ちいい。特に風呂上がりは最高だ。……初めはそう思ったのだが……。

使い続けても、抜け毛が全然止まらねぇぇぇ! むしろ、確実に抜け毛が増えている。そして気になるのは、使用直後の強い “爽快感”。このシュワッとした刺激は、頭皮にいいのか!? よくわからん。でも、なんか悪い気がする。直感だけど、すごく悪い気がする。とにかく、抜け毛が止まらないから、もう止め!

と、使用して4カ月ほどでストップ。そのまま使い続けたらどうなっていたのかは分からないが、個人的には、「途中で止めて大正解だった」と感じている。 

ワースト2:安易にミノキシジルに手を出した

「やっぱり安物の育毛剤じゃダメなんだな」と、“学習”した 筆者が、次に手を出したのはミノキシジル。毛活にハゲんでいる人はご存知だと思うが、知らない人のためにザックリと説明すると、ミノキシジルは育毛剤の王者的成分。

先の爽快感をもたらす成分が、3つで980円くらいのトートバッグだとしたら、こちらはルイ・ヴィトンみたいなもの。高いのに、なぜか多くの人が持っている、そんな存在である。

貧乏な身であるにもかかわらず、そのルイ・ヴィトンに手を出した筆者が馬鹿だった。使い始めてしばらくすると、「あれ!? 毛が濃くなったかも」という実感は得られたものの、1本5000円以上するルイ・ヴィトンを継続して買うことが出来ず。経済的事情により、3カ月ほどで打ち切らざるを得なくなった。

すると、その直後からとんでもない量の抜け毛が! 後で知ったことだが、ミノキシジルの場合、使用を途中で止めると、却って抜け毛が増えるケースは珍しくないらしい。

ワースト1:洗浄力の強いシャンプーで頭皮の脂を徹底的に取ろうとした

そして、「なぜオレはあんなムダな時間を……」と、涙を流すほどに後悔しているのがコレだ。そのきっかけとなったのは、某有名育毛シャンプー。洗浄力の強さをうたっているものである。有名人を何人も使った大々的なキャンペーンに惹かれて、ついそのシャンプーを購入してしまった。

はじめてそれを使ったときの “いい感触” は、今でも覚えている。シャンプー直後、明らかに頭皮の脂がキレイに取れているのだ。そして髪の毛にハリが出て、1本1本が太くなった気が。何これ! 魔法のシャンプーやん!! 

それからは毎日ゴシゴシと徹底的に頭皮の脂を落とす日々。1本4000円ほどするシャンプーのため、懐への打撃は大きかったが、効果を確信していたから、何とか継続して使い続けた。

ところが、半年ほど過ぎた頃、そのシャンプーを使う前に比べて、頭皮の脂も抜け毛も明らかにマシマシになっていることに気がついた。「あれ、おかしいな……シャンプーした後はいい感じやのに」

結局、使用開始より1年半ほどでそのシャンプーから完全撤退。「必要以上に頭皮の脂を取れば、その分を補うようにして脂が多く発生する。一時的に毛が太くなった気はするが、長い目でみればマイナスにしかならない」という教訓を得たのと引き換えに、高い授業料を払うことになってしまった。

──以上である。

・突き詰めれば “気にし過ぎた”ことが原因

いかがだっただろうか。現在、私の薄毛は緩やかに進行中だが、抜け毛の量は以前に比べて落ち着いている。今にして思えば、以前は必要以上に薄毛を気にし過ぎていた。その気持ちが、上の3つの過ちを犯してしまった根本的な原因だと思う。

もし、今の自分が昔の自分に何かアドバイスするとすれば、「お前がハゲていようが、フサフサだろうが、周りの人は自分で思っているほどお前の毛なんか見てないから、そんなに気にするな」「それでもどうしても気になるんだったら、病院に行って医師に相談しろ」という2点だろうか。

・あくまでも個人的な体験

なお繰り返すが、あくまでもこれらは個人的な体験。だから、もちろん全ての人に当てはまるとは限らない。「そういう人もいるのね」くらいの気持ちで、参考にしてもらえれば幸いだ。

執筆:和才雄一郎
Photo:RocketNews24.