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本当においしいハンバーガーを求めて食べ歩く、ハンバーガー批評。第5回は「AS CLASSICS DINER 駒沢大学本店」である。2005年オープンのこのお店は、グルメバーガーの草分け的存在といっても過言ではないだろう。

グルメサイトでの評価も高く、支持している人も多い名店のひとつ。2013年に六本木ヒルズに支店を持つほどの実力派のお店だ。その実力は如何なるものか!?

・うっかり素通りしそう

お店は駒沢オリンピック公園のすぐ近くにある。立地はとても良いとは言えない。繁華な界隈から離れているだけでなく、駐車場もないので車でもアクセスしにくい場所だ。店構えはアメリカンダイニングをイメージしているにも関わらず、場所柄のためなのかうっかりしていると素通りしてしまいそうになる。

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・従来のハンバーガーのイメージを払拭

開店した当初、ハンバーガーの持つイメージは今ほど良くなかったに違いない。低価格のジャンクフードといった印象が強いため、素材にこだわった高価格帯のハンバーガーはなかなか受け入れられなかったのではないだろうか。当時を想像すると、お店の苦労は容易に察することができる。

・ミートチョッパーを使わない

ここの売りはパティにある。ミートチョッパーを使用せずに肉を切り出すところからはじめ、包丁で叩いてミンチにしているそうだ。驚くほど手間と時間がかかる。その手間を惜しまないところに、お店のこだわりと魅力を感じられる。

・かなりのボリューム

私(佐藤)が注文したのは、「ホットロッドバーガー」(1944円)といういかにもアメリカを感じさせる名称のハンバーガーだ。パティ・トマト・玉ねぎの入った通常のベーシックなハンバーガーに、さらにチーズ・アボカド・目玉焼き・ベーコン・チリなどが入った具沢山の一品。これをオーダーした時にスタッフに「ボリューム満点ですけど、大丈夫ですか?」と心配されてしまった。どうやらかなりのボリュームであるに違いない。

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・匂いが食欲を刺激

実物を目の当たりにして、スタッフの言葉の意味がわかった。上下2枚のバンズの間には、ぎっしりと具材が詰まっている。それも見事な層を成して屹立しているではないか。こんがりと焼けたパティとベーコン、そしてとろけるチーズの香りが芳しい。迫力の見た目に圧倒されそうになったが、この匂いがやたらと食欲をそそる。

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・見た目を裏切るような調和

一見混沌とした食材の塊のように見えるのだが、食べてみると、これが驚くほど調和が取れていることがわかる。表面がカリっと焼けたバンズのふくよかな甘味と旨味が、チリやベーコンの塩気や辛味を柔らかく包み込んでいる。そして、それら食材の持ち味が一体となって、口から胃袋にかけて押し寄せてくる。なんという整った味なのだろう。その見た目からは想像もできないほど、バランスの良い美味しさだ。

さすが、長らくグルメバーガーの一線を走る老舗。ファンから絶大な支持を受けるのも頷ける。という訳で今回は87点! その真価を見極めるには2度3度と通う必要がありそうだ。

・今回紹介した店舗の情報

店名 AS CLASSICS DINER 駒沢大学本店
住所 東京都目黒区八雲5-9-22 オリオン駒沢ビル 1F
営業時間 9:00~23:00
定休日 火曜日

Report:佐藤英典
Photo:Rocketnews24.

▼具材ぎっしりのホットロッドバーガー(1944円)
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▼こちらはシンプルなベーシックバーガー
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