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中国系の激安エアラインに乗ることが多くなった近年、乗り継ぎで上海浦東国際空港を利用する機会が増えた。

中国の顔とも言えるこの空港。オシャレな演出ではなく真面目に薄暗かったり、蚊がいたりと不満な点は色々あるが、一番困るのが待ち時間の暇つぶし。ネットでもできれば良いのだが、これがなぜか、使えたためしがない。

最初から「できない」と分かれば諦めるが、そこら中「フリーインターネット」の看板だのアクセスポイントが嫌がらせのように目につくもんだから「からかってるのか!」とイライラしてしまう。というわけで、開かずの扉を開けるには? 挑戦してみた。

・確かにフリーだがパスワード必要。だけど、どこよ!?

空港の無料アクセスポイントが使えるのは、セキュリティチェックを通過した出発ゲート前のエリアのみ。ここで FREE-AIRPORT-WIFI という指定のアクセスポイントに接続すると「欢迎使用 上海浦东国际空港 免费Wi-Fi网络」というサイトが現れる。th_4_500px

……現れるんだけど、ここから先、接続するにはユーザーネームとパスワードが必要。サイトのフォームに携帯電話の番号(むろん中国の)を入力するとSMSで配信される仕組みらしいが、電話番号の無い人はここでさよなら。

・どこかにパスワード発行端末があるらしいが?

電話番号が無くてもパスポートがあれば何とかなると聞き、ターミナルのどこかに存在するという「パスポートを読み取り、自動でパスワードを発行してくれる機械」を探して歩きまわった……が、これがどこにも見当たらない。

インフォメーションカウンターで訊ねようとするも、当たり前のように無人。いや、陰に誰かいるぞ? 身を乗り出して覗き込むと、カウンターの陰にしゃがんで何か食ってる女性がいた。th_6_500px

・嫌々ながらパスワードをくれたぞ!

訊ねる前からWi-Fi乞食とバレていたのか、斜め下を見たまま「パスポート!」と吐き捨てる彼女にそれを渡すと、素早くコピーを取った後、端末から出てきた小さなレシートを無言でよこし、礼を述べる間もなく「一時不在」の看板を立て、その場から消えてしまった。幸運だった……。

もらった紙切れには「Congratulations(おめでとうございます)」という皮肉めいたタイトルとともに、無料Wi-Fiのユーザーネームとパスワードが印刷されていた。4時間使えるらしい。th_8_500px

直ちに先ほどのアクセスポイントに接続しなおし、メイン画面の「登录(登録)」タブからログイン。今回は無事使えたからいいが、次回もテンポ良く、インフォメーションのお姉さんを見つけられる自信が全くない。次回は自動パスワード発行機をもっと真剣に探してみよう……。

Report : クーロン黒沢
Photo : Rocketnews24.

▼成田で上海行きの飛行機を待つ間、トランプに興じる中国人
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▼上海に着いた!
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▼いかにも「サービス充実」的な看板があちこちにあるのだけど
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▼アクセスポイントもあるんだけど……
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▼超面倒くさいんだ。これが
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▼インフォメーションには誰もいない……いや、いた!
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▼キツそうなお姉さんからもらったパスワード
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▼登録タブに切り替えてから入力すると──
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▼おっ、使えた!
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