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長い結婚生活は良いことばかりではない。結婚の誓いの言葉 “病める時も健やかなる時も” ではないが、どんな困難な時でも心から相手を支えられる覚悟があるかどうかは、結婚における大事な要素である。

“恋は盲目” 的なアツアツ時代は、一生は続かないものだ。そんな時に、本当にパートナーが盲目になって普通の生活を送れなくなったら、あなたならどうするだろうか!?

そんな、突然の病で視力を失った妻を支える夫の愛の形を描いたショートフィルム「Blind Devotion」が、ネットユーザーの間で感動を巻き起こしているので紹介したい。この再生回数1100万回を超えるフィルムを見たら、改めてパートナーとの関係を考えさせられてしまうに違いない。

・“無償の愛” とは何かが分かる感動のショートフィルム

再生回数1100万回を超える感動のショートフィルムに登場するのは、建築家のセシリアと夫のルイだ。見るからに仲睦まじい二人が結婚してどれぐらいなのか分からないが、まるで新婚カップルのようなアツアツぶりだ。

毎朝セシリアは、夫のためにたくさん具を入れたオムレツを作り、洗濯を済ませてからバスで通勤するのが日課になっている。そんな彼女を見送るルイの表情からは、“妻を愛している” との気持ちがアリアリと読み取れる。

・「夫の重荷になりたくない」という妻の本音

しかし、幸せいっぱいの二人に突然不幸が襲い掛かる。セシリアが目の病気にかかり、視力を失いつつあることが分かったのだ。最初、セシリアは病気のことを夫に伝えることができずに、ルイは自分を突き放す妻を理解できずにいた。

彼女は、「夫のパートナーではなく、彼の患者になりつつあることを考えずにはいられない。重荷になってしまう私といるより、他の人と一緒になった方が彼は幸せになれるかもしれない……」と考えていたのだ。夫と対等な関係でいられなくなり面倒をかけるようになることが、彼女には耐えられなかったのである。

・困難を共にする夫婦の究極の愛の形

日常生活に支障が出始め、ついにセシリアは、ルイに盲目になってしまうという辛い事実を伝えた。それでも、夫の助けを拒んで朝食を作り洗濯をして、出勤前に毎朝の日課を気丈にこなす妻。

そして、妻の気持ちを尊重して障がい者のようには扱わず、今までと何ら変わりないように接する夫。だが、盲目の妻が無事に独りで会社へ辿り着けるよう、毎朝ルイは、セシリアに内緒で背後から見守りながら一緒に通勤するのだ。

「どれだけのことを僕が妻のためにしているか、彼女が知ることはないし知る必要もありません。たとえ妻が望まなくても、こうすることで妻を愛し続けたい」

とのルイの言葉で、ショートフィルムは幕を閉じている。

ルイの押し売りではない妻への無償の愛にも涙したが、筆者はセシリアの強さに心を打たれてしまった。思いがけない不幸が降りかかった時、人は弱さのあまり被害者を演じてしまうことがある。

だが、夫の患者になることを拒み、あくまで対等なパートナーとして自立する努力を怠らないセシリアは、女性の鑑のような存在ではないだろうか。無償の愛とは何か、パートナーとの本当の絆とは何かを深く考えさせられる作品である。

参照元:YouTube
執筆:Nekolas

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